教育について
公開日:
:
2019/05/29
コラム
教育について、各方面から聞かれますが、まったくやってません。教えて育てることに興味もなく、日々指示したことをきっちりやってくれればいいと思っています。だいたいが人に何かを教えるのが苦手だし、苦手なことをやる必要性を感じずにここまできましたからね。それでも人が増えてきましたが、、
唯一教えることといえば、礼儀作法と掃除ぐらいです。そこを見れば育った環境もわかるし、その子のレベルもわかりますからね。あとはどうなのかな、、若いスタッフばかりなので時間があれば肉の話をたくさんします。そこからなにを得て身につけるのかはその子の素質。肉の目利きや技術は教えられるもんじゃないのでその子の才能。
ただひとつだけ禁止していることがあります。牧場へ行くな、牛を見るな。移動した距離に満足するだけで何の意味もないです(ジビーフなど例外はあります)牛飼いにでもなるのであれば別だが、肉屋の仕事じゃない。それよりも僕が描くこれからの肉屋は肉を捌けるだけではなく料理ができること。料理ができないと提案ができない。さらに部位ごとの扱い方を世界から学ぶこと。どこにもない肉屋の形、新しい文化を創っていければと考えています。
昨夜は蔓ききょうさんでジビーフのしゃぶしゃぶ。ジビーフはぜったい合わないと思っていたのですがお見事でした。ちょっと衝撃でした。今回は了平が仕込みからお世話になりましたが大切なことです。肉屋では使わない筋肉を使うので勉強になったと思います。
手当て次第で肉は化けます。和牛でも乳牛でも外国の牛でも、雌でも雄でも経産でも、、僕には関係ない。もちろん特有の肉質というものまで否定はしません。それでも、おいしくならない肉はないと思っています。だから肉を知り料理人を知る必要があるのです。
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