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肉の味は数字では表せない、ましてや・・・

公開日: : 2019/05/31 コラム

肉の味は品種(和牛とか乳牛とか)、月齢、種別(雌、去勢、経産)、格付け、飼料で決まります。が、本当の味は文字では表せないし、ましてや言葉でも表現できない、いくつもの偶然が重なって作り上げられるものだと思っています。そのなかでも僕ができる仕事なんてたかがしれてます。熟成含めた手当てと保存、たったこれだけですがたくさんの時間を費やします。肉の味は日々変化していきます。だから目が離せないし僕にしかできない仕事があります

目利きができないと熟成もへったくれもないので、肉の味で一番需要かつ欠かせないなのは「目利き力」です。どんな仕事でも同じだと思いますが、時代が便利を追求しても目利き力ができないと味の勝負はできません。技術や経験も目利きができてこそです。

オレイン酸がどうとか、融点がどうとか、科学的な根拠でさえ僕は信用してません。数字で味が左右されることほど貧しいことはないと思っています。じつにくだらない。僕が手当てした肉はうまいか不味いか、それだけです。

昨夜のチェンチ。16産している経産牛でも手当て次第で水分をたっぷり残すことができます。説明なんかいらない。すべては肉が語ってくれます。

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