*

職人、、アルチザン

公開日: : 2019/06/03 店・料理人

職人と呼ばれることにものすごく違和感がある。ウィキペディアにはこう書いている、「職人とは自ら身につけた熟練した技術によって、手作業で物を作り出すことを職業とする人のことである」まぁ、そうなんだが、僕の親戚には屠畜解体や宮大工、左官屋など手に職を持っている人が多い。もうみんなこの世にいないので正しくは過去形の「多かった」だが、幼い頃から叔父さんたちの仕事を見てきた。宮大工の叔父さんは何年も比叡山で寝泊まりしながら寺を修復していた。また違う叔父さんは南禅寺の改築を手がけたりしていた。小学生の頃、お坊さんから君の叔父さんは神様だからね、と言われた。子供心に叔父さんは凄い仕事をする人なんだ、中学しかでていないのに腕一本で勝負すれば神に近づけるんだと思った。

どんな世界にもすごい人がいる。そういう人を知るたびに僕はまだまだ、まだまだ、、そう実感する。たぶん幼い頃から見てきた叔父さんたちの影響が強いんだろう。だから職人と言われるとものすごく違和感がある。まだその域じゃない。肉職人なんて書かれるとやめてくれと思う。いまのところ精肉店店主。

僕は料理人のみなさんと話す機会が多い。何気なく話すひとことが脳を刺激して言葉を追いかける。追いかけて掴んだ言葉をうちの若い子たちに伝える。

料理人もまた職人だと思う。もちろんだれもじゃないけどね。だって料理人はだれでもなれるでしょう。でも、肉を焼いたり切ったりは感性ですからね。土曜日にBS見てたら高良さんがでていた。この人こそアルチザンでしょう。

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

レストランで学ぶ楽しさ

若かりし頃、初めてフランス料理店へ行ったとき、ホークとナイフの使い方が分からなかった。心の中で、箸を

記事を読む

小さく強く

「女性の視点」とか「女性ならでは」という言葉はあまり好きではないのですが、ヨーロッパの肉屋で

記事を読む

肉をみて触ってどう処置するのか、肉屋の仕事は医者と似ている

シェフからの要望も様々でして、こちらはクラシタ(肩ロース)のネック部分のみ骨を残したパターン

記事を読む

宮川順子先生のホルスのヒレを使った海苔牛カツ

Tボーンステーキを作るときに、どうしてもヒレ先(テート)が余ってしまう。これが近江牛なら店頭

記事を読む

シンプルな料理こそ素材力を感じる

いきなりデザートか ... と思ったのですが、いやぁー、参りました。 東京某所のイタリ

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年10月
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031