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ジビーフのバラはランドネ空と海で藤田さんがおいしく料理してくれてます

公開日: : 2017/07/09 ジビーフ(完全放牧野生牛)

3月23日にお肉なってくれたジビーフ。冷凍せずに保存してもうすぐ4か月になります。ロースやモモはすでに料理人のみなさまに使っていただきましたが、バラが少しだけ手元に残ってしまいました。自分でカレーにでもして食べればいいかなぁ~なんて思っていたのですが、先日久しぶりに藤田承紀さんに会いました。彼との会話は肉のことばかりでいつも質問攻めにされて僕の体力が奪われます(笑)

話しの流れでジビーフのバラのことになり、それならぜひ「ランドネ空と海」で使いたいと言ってくれたのです。わわわ、これは嬉しい!僕が扱う肉、特にジビーフに関しては誤解を恐れず言いますと、本質が分かっていない人には預けたくないのです。だから問い合わせをいただいても実際にお会いしたことのない方に預けることはしません。年間10頭の出荷ですからビジネスにもなりませんし、それならば僕が好きな方に預けたいし、生産者の奈緒子さんもきっとそれを望んでくれていると勝手に思っています。

サカエヤのネットショップに「わくわく定期便」があります。たまにですが、ジビーフを入れることがありますが、本当は、会員様全員に食べてほしいのですが、普通の肉のイメージではないのでクレームは避けたいのです。ですから、よほど親しい方でない限り入れることはしません。サービスで入れてお叱りを受けたらたまったもんじゃないですからね。今日も僕が食べようと取り置きしていた分から少しだけわくわく定期便の会員様に入れさせていただきました。写真をご覧いただきたいのですが、4か月経過してますからところどころ変色しています。もちろん食べてどうこうなることはないのですが、個人的にお付き合いのない方には入れられないですね。

本当は、牛肉が大好きな方、逆に牛肉が苦手な方、訳ありな方(お察しください)にこそ食べてほしいのですが難しいですね。

「ランドネ空と海」について。藤田承紀さんのFB投稿から↓

ついに、僕がずっと、構想、立ち上げに関わってきた、飲食店「らんどね 空と海」がオープンしました。
感無量以外、表現の言葉が見当たりません。
とっても長くなりますが。
始まりは三年前、僕の畑のそばに、とても素敵な木造建築が建ちました。
森の真ん中にポツンと佇む様は、良い意味でとても浮いていて、僕の目をひきました。
噂によると、福祉施設で、障がいのある子達(利用者さんと呼びます)が機織りをしているという事でした。
実は、僕の畑の半分は和棉畑で、毎年棉の花が咲き誇り、収穫をして、糸に紡ぐワークショップ等もしていたので、ずっと機織りに興味がありました。
早速飛び込みで話を聞いてみると、施設側も、僕達が糸つむぎをしている事を聞いて気になられていたようで、それじゃあお互い技術交換をしようという事になり、ご縁が始まりました。
ある日、代表のお二人に、僕が料理をしているお話をすると
「周りに飲食店がなく、利用者さんを送ってこられるご家族や、アトリエのお客さんが、食べる場所がなくて困っている。利用者さんのお昼ごはんの為にも、飲食施設を作りたいと思っている。まだ先の話だけど、いつか建てる事になったら、協力してもらえませんか?」
と、ご相談を受けました。
僕は、生まれつき左耳が聞こえないのと、二十歳までずっと癲癇の治療をしていて子供の頃から大量の薬を飲んでいたので、いつか福祉や障がいに関わりたいと、ずっと思っていました。
もちろん喜んで!と二つ返事をした所、めったに降りない補助金申請が通り、土地が見つかり、普通なら絶対に売ってくれない地主さんが首を縦に振り、あれよあれよと話が進みました。
めまぐるしいスピードではありましたが、僕はずっと、利用者さんが主役になり、かつ、本人たちが美味しいご飯を食べられる場所にしようという事を一番の目標にしてきました。
前にも一度書きましたが、利用者さん達は何かしら、障がいを持っています。
知能だけで言えば、小学校低学年くらいといわれる人が大半をしめています。
その多くが、一生、完治しません。
そして、ほとんどの人達が、一生、レストランに行けないまま、生涯を終える事を知りました。
自分では食を選択出来ないので、周りの人々に委ねる形になりますが、気を遣われるので、価格帯の高いレストランである程、行きにくいという現実があります。
「お子様お断り」というお店には、まず入れません。
僕は、うまく言えませんが、とても悲しくなりました。
そして、絶対この子達に美味しい料理を食べてもらうと決めました。
その日から、毎月一度だけ、皆にお昼ごはんを作らせてもらうランチ会を始めたのですが、その度に皆がみせてくれる満面の笑顔と、初めての喜びに、僕が毎回感動していました。
その時は飲食施設など無かったので、裏の倉庫にカセットコンロを置き、ビールケースの裏に座り、バケツに水をくんで、作っていました。
そして、いつか、いつか、と夢を見続け、ついに、形になりました。
最高の場所になりました。
言葉が喋れない、織りのスペシャリスト。
字が書けない、木工のスペシャリスト。
計算が出来ない、和紙のスペシャリスト。
ずっとふざけてしまう、刺し子のスペシャリスト。
他にも、絶対にへこまない、いつも笑顔の子。
地味な作業を毎日続けられる子。
果てしなく優しい子。
僕に手紙をくれる子、声をかけてくれる子。
何かしらの障がいを持って生まれた子達は、必ず、それを補う特別なギフトをもっています。
テーブルや椅子、お皿、カトラリーレスト、テーブルセンター、和紙のカーテン等。
時にスタッフもお手伝いしますが、その特別なギフトを駆使して利用者さん達が作り上げた素敵な作品達が、店内に溢れています。
床材は全てケヤキで、周りは自然に囲まれ、陽の光が差込み、ゆったりとした時間が流れています。
木金土の11時半〜15時のランチのみ(14時半ラストオーダーの予定)ですが、6月1日(木)に本オープンとなりました。
船橋の梨の木を使った薪窯ピッツァと珈琲のお店です。
障がい、乳幼児、アレルギー、宗教食、ビーガン、全てのお客様、大歓迎です。
ただ、日本語とイタリア語以外は話せないので、それ以外はジェスチャーになります。
主役は利用者さんですが、全ての料理と飲み物とサービスは、利用者さん、スタッフと共に、私藤田承紀が、責任を持って、提供させていただきます。
最寄り駅は新京成線三咲駅で、駅からタクシーで10分と、アクセスは良くない場所ではございますが、とても素敵な所なので、小旅行気分で来ていただけたら嬉しいです。
また、持ち運びや会話が不自由な子も多く、ご理解ご協力をいただく事もございますが、そういった事も含めてお楽しみいただけましたら、幸いです。
住所は千葉県船橋市神保町177-8で、駐車場もございます。

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