*

格付けは一つの基準でありモノサシでありおいしさはあまり関係ない

公開日: : 2017/03/10 近江牛, 格付け, 店・料理人

部位はランイチであったりウチヒラであったり、シェフと相性の良い肉を選ばせてもらっている。格付けや生産者を限定せず、そこに拘る必要もない。シェフが求めている肉に仕上げるのが僕の仕事であり、気がつけばシェフとの付き合いも20年を過ぎていた。

20年前と比べると格付けというより一般的にはA5の肉という認識が浸透しているように思うが、20年前に最上級と呼ばれていた肉と現在のA5の肉はまったくの別物です。

僕の場合は、買い付けのときに基準として格付けを参考にするけど、そこになんのこだわりもなく、うちのお客さんの好みを優先すると赤身が強くて少しサシが入った肉を選ぶようにしている。

昨夜いただいたランプ、しっとり焼かれて艶かしくシンプルだが肉が主張していた。付け合せも不要なくらいだ。

「○○のシェフが使っているのと同じ肉が欲しい」と問い合わせいただくことがある。面識のあるシェフなら分かるのだが、問い合わせいただくシェフの情報もなく、ましてや料理も食べたことがないとなると難しいのです。一つの部位をシェフの好みに合わせて手当てしていくので、かなり個性的な肉に仕上がるのです。フライパンで焼くのか、炭で焼くのか、薪なのか、これだけでもかなり違ってくるのです。

技術があればおいしく料理できるとは思いますが、それだけじゃないのも料理だと思うのです。二つとして同じ個体がないので、肉を選びシェフに届けるということは簡単じゃないのです。

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

215ヶ月齢のかおるさん肉になる

215ヶ月齢18産という偉大なお母さん(以下かおるさん)牛。先月、木下牧場を訪ねた時、Le1

記事を読む

石田めん羊牧場さんのマトンをビストロシンバ菊地シェフが料理すると違う世界が広がった

足寄の「石田めん羊牧場」さんへ初めて行ったのは3年前、いや4年前だったかな。石田さんの奥様が

記事を読む

小さく強く

「女性の視点」とか「女性ならでは」という言葉はあまり好きではないのですが、ヨーロッパの肉屋で

記事を読む

no image

2011年10月16日のつぶやき

omigyucom / 近江牛.com|新保 吉伸料理マスターズブロンズ賞受賞のロレオール伊藤シェフ

記事を読む

肉質は餌の影響が大きく、ストレスは環境によって変化し、これって人間と同じことですね

今朝はジビーフに愛農ナチュラルポークに、平かしわに先日のセリで落札した近江牛にと、バタバタと

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年9月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930