あるシェフの言葉にシビレて眠れなかった。こういうシェフが指名してくれる肉を育てることが私の目標であり、やらなければいけないこと。その先にあるのは肉屋の社会的地位向上しかない。
あるシェフから送られてきた1枚の写真。僕も参加するはずだった食事会でしたが、翌日の朝が早いため泣く泣く欠席に。場所は東京駒沢にあるレストラン。
写真の送り主は、いま日本の料理界で分野を問わず、技術的にも、人間的にも、最も尊敬されているシェフと言っても過言ではありません。料理に関わっている方なら、おそらく直接知らなくても専門誌にも多く登場しているので名前くらいは聞いたことがあるでしょう。
そのシェフが、料理に感動してメッセージをくれたのですが、まるで目の前に焼かれた肉が乗っている皿があるかのような心が宿った内容でした。そして私が揺さぶられたのがこの言葉です。
「イメージが掴めてると言うか、手の感覚の延長線で焼いてると言うか、食べながら悔しかったですね〜」
この、「悔しかった」になんともいえない熱いものを感じたのです。
そして、この一文に私は心がシビレて朝まで眠れませんでした。
「牛肉に向き合う姿勢ですよね
素材を、料理を、もっと愛でなければいけませんね」
「味じゃなくて、味わいを作れる料理人になります
本当に素晴らしかったです」
いつも気づかせてくれるのは牛であり、肉であり、そしてシェフの言葉です。
悔しいと言わせるシェフもすばらしいですが、悔しいと言ったシェフもすばらしく、そしてなによりもカッコいい。しかし、悔しいってすごい言葉ですね。日本のトップシェフがまだまだ進化する姿を見てみたいし、こういうシェフに使っていただける肉を育てていくことが私の目標であり、目指すところなのです。まだまだ道半ばですが・・・
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