暴れ牛シチロウ君のカレーをいただく
公開日:
:
2014/01/05
雑記
昨日、お兄ちゃんがシチロウに襲われて、間一髪で怪我がなく済みましたが本当に危なかったです。雄志が勇気を出して鉄棒を投げてなんとか収まったそうですが・・・
もうすぐ出荷のタイミングで、自分がこの家の人間より強いと認識してしまったので積み込む時は万全の対策で臨まなくてはいけない。トラクターかユンボが必要です。雪なので牛の方が有利ですし。シチロウは暴れたら牛舎も潰してしまう可能性もあるので気を付けないといけない。
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きたやま南山@楠本さんの長女(春奈ちゃん)が嫁いだ「いわて田野畑山地酪農」の暴れ牛シチロウ君がお肉になったのは昨年の3月のことでした。4月25日に「シチロウを食べる会」を開催し、ロレオールの伊藤シェフが腕を奮ってくれたのだ。そして道具にもこだわり、鉄伝道師クックアンドダインの山口さんにも鉄のすばらしさを伝えていただくセミナーしてもらい、さらにエーテルヴァインの江上さんにワインをセレクトしてもらうという豪華な会でした。
和牛は牛舎の中で過ごすのが一般的なのだが、シチロウは自由奔放な自然牛で、それゆえ狂暴な面もあり、一歩間違えば動物の本能で人間を襲ってしまうのだ。ユンボにつながれた牛なんて初めて見た。
草以外食べたことがない自然牛シチロウ君のリブロース断面。ほんのりと草の香りがした。ところでなぜいまごろになって過去記事をひっぱりだしてきたのかと言うと、昨年末にシチロウ君の肉で作ったカレーが届いたからだ。
今日のお昼にスタッフといただきました。楠本さん、吉塚さん、春ちゃん、カレーにしてくれた府金さん、ありがとうございました。
ストーリーを知っていて、そこに少しだけ関わらせていただいたこともあり、感慨深い味わいのカレーでした。
年末年始、Facebookに流れてくるタイムラインをみていると、当店でご購入いただいたお肉の写真があちらこちらに。一瞬ドキッとするのだがFacebookでつながっているのは基本的に友人ばかりなので忌憚な感想が聞けてありがたい。友人の友人(私とは他人)の感想も見れるのだが、近江牛いいですね。近江牛おいしいですよね。近江牛すごーい、、、といった感想が目立つ。
「近江牛」というワードでおいしいが連想されると思うのだが、そのあたりがブランド力であり先人達が苦労して築き上げてきた近江牛ブランドの賜物なのだろう・・・が
近江牛だからなんでもかんでもおいしいかと言うとけっしてそうではない。これは近江牛だけではなく他のブランド牛でも同じこと。もっというなら販売前の熟成度合や食べ手のタイミング、さらに体調にも味覚は大いに関係するところだ。風邪気味で鼻が詰まった状態で食べてもおいしくないですものね。
私の友人知人たちが、おいしいと言ってくれるのは、私を知っているからであり、さらには生産者をも知っているからだと思うのです。数名の方は牧場にもご案内していますし、私の話しも嫌と言うほど聞いているのです。つまり商品環境を知ったうえでご購入いただいているのでなおさらおいしいのだと思うのです。
もちろん、生産者は牛の血統からエサ、そして牛舎の環境にまで気配りして、さらに引き継いだ私は食べごろになるまで熟成させたり管理面で最善を尽くしてから精肉に仕上げるのです。そのあたりも知っているからこそ安心して任せてもらっているのだと思うのです。送られてきた肉を食べておいしいと感じるのではなく、こういった背景を知ったうえでのおいしさを感じていただけることが私が求める本質でありつながり続けたいお客様像なのです。
最近のワード「オムニチャンネル」の時代とか言われていますが、つまり小売業は変化して対応していかなければいけないということ。オムニ(あらゆる)チャンネルの時代はテレビをみながらパソコンで買い物ができ、一歩外へでればスマートフォンで買い物ができ、顧客は時間と場所を選ばなくても買い物ができるわけです。トイレからでも買い物ができる時代ですからすごいですよね。私なんて古い頭ですからついていこうにも限界がすぐにきてしまいます。
ただ、時代が変わって新しいものがでてきても、軸をブレさせずに私が好きな牛肉を共感してくれるみなさんとともに楽しめればいいかなと、そんなふうに思うのです。たくさんのチャンネルがあれば顧客にとっては便利かもしれないが、私を信頼して肉を買っていただけるのなら電話1本でOKです。なんてね。
時代に逆行するようでダメかな(笑)
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