*

格付けとしては最下位評価のC1そのお味は

公開日: : 2015/04/18 未分類 ,

IMG_4108

420130603172758170_0001
日本の格付けは15通りからなりますが、最高峰は言わずと知れた「A5」です。ではいちばん評価の低いC1とはいったいどのような肉なのか?

A5を見たり食べたりする機会は非常に多いと思います。繁華街を歩けば必ずA5を掲げた飲食店を目にします。しかしC1をウリにした飲食店なんて見たことがありません。当たり前といえば当たり前ですが好き好んで最低ランクの格付けを前面に出す人なんていないでしょうからね。

さて、畜産業界では「ババ牛」と呼ばれる牛がいます。あまり良い呼び名ではありませんが、いわゆる出産したお母さん牛(経産牛)のことです。私はどうもババ牛という呼び名には抵抗があるので「近江長寿牛」を商標登録しているのですが、先ごろお肉になってくれた215ヶ月齢のお母さん牛も業界的にはババ牛なのです。しかしこのババ牛という呼び名、なんとかならないものですかね。長寿牛で全国統一するとか。googleでババ牛を検索したら私の過去記事がでてきたのでよろしければ(

お母さん牛は、肉質硬めで噛みしめれば味わい深くて私なんかは大好きなのですが、ハッキリ言ってサシの多い肉は時々罪悪感にも似た感じを覚えるのです。お母さん牛は心がほっこりするというか温かくなるのです。私がお肉になる前の姿を知っているから感情移入しているだけかも知れませんが、ここ最近は経産牛の業界内での評価は高いのです。というのは味ウンヌンではなく、F1(交雑種)やホルスタインの相場が高くて安価な肉の代替えとして経産牛が高くなっているのです。

IMG_4109

話を戻しますが、冒頭の「C1」は先日お肉になってくれた215ヶ月齢の「かおり」さんです。サガリをLe14eで食べたのですが、私がいままで食べたサガリの中では断トツに1番でした。同席した友人も焼いてくれた茂野シェフも感動のおいしさを体験しました。

かおりさんはかなり水分が少ないので早めに精肉にしたほうがおいしいと判断し、今日はウデを捌いてわくわく定期便の切り落としに使用しました。

IMG_4110

けっしてとろけるような柔らかさはありませんが、しっかり噛みしめていただければ、いままで感じたことのない牛肉の奥深い味わいを楽しんでいただけるかと思います。

 

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

精肉店としての歩み

滋賀県で精肉店をやっているなら「近江牛」の看板で商売したい。三重県なら松阪牛、兵庫県なら神戸牛という

記事を読む

テレビをつけながらデスクワークをしていたら、車いすバスケの藤井郁美さんがでていた。乳がんを含めた

記事を読む

noteはじめました

noteってご存じですか? 僕もよくわかっていないのですが、ちょっと事情があってはじめて見ました。

記事を読む

おもて牧場のブラウンスイス×ホルスタイン×和牛

北海道十勝清水で十勝若牛を生産する「おもて牧場」を訪ねたのは6月初旬でした。案内してくれたの

記事を読む

生産者の視点、問屋の視点、肉屋の視点、そして久しぶりに大学で講演することになりました

久しぶりに某大学で講演させていただくことになりました。本業以外のことは気乗りしないのですが、

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年4月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930