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ニーズはサシ志向から赤身志向へ

公開日: : 2012/06/04 雑記

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先日の朝、友人から電話がかかってきた。

急やけど高校のツレが集まるので来れるか?

いつ?

今日の夜

どこ?

京都の焼肉屋

なんて店?

○×△○×△

何時?

18時

わかった、ちょっと遅れるけど行くわ

こんな感じで私なんてほとんど単語だけ。

社会人の会話としては失格ですが、
友人との会話はこれで十分通用するから楽ちんです。

遅れる予定だったが、意外と早く着いてしまったのでスタバでラテを堪能。

予定通りに少し遅れて焼肉屋に行くとツレ5名がビール片手に
肉を焼いていた。

ツレの1人が常連の店のようで、注文していないのに肉が勝手にでてくる。
どうやら店主がセレクトした肉が次々に出てくる「おまかせ」のようだ。

私が肉屋ということをバラしているらしく、店主はこれでもかと言うぐらいに
サシが入った肉をバンバン出してくる。

2切れ程度なんとか食べたものの、体が拒否している。
体にやさしいサシなら良いが、どうにもくどくて箸がすすまない。

しばらくして店主があいさつにきてくれた。

お味のほうはいかがでしたか?
A5でもバリバリのやつが入ったんで出さしてもらいました。
うち程度の店では、こんなええのんめったに入りませんのや!

・・・そ、そうですか
おいしかったです。

気の弱い私はそう言うのが精一杯だった。

じつは、こういうことは初めてではなくよくあるのだ。

私が肉屋だと知ると、店主ははりきってしまってサシが入った肉をだしたがる。
気を使ってもらってるのはよくわかるし、ありがたいと心から思う。

しかし、私はサシが入った肉は好まないし
どちらかと言えば、赤身の肉が好きで、さらに新鮮さが命のホルモンなんかは
外で食べることはほとんどない。

店も年月がたてば古くなる。
常連さんもあたりまえだが年をとっていくわけで
お客さんのニーズ「いま」を知らないと残っていけない時代にきている。

ここ数日、Googleの検索に大きな変動があった。

Googleが目指す検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、
ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンであり、
意図的に自身のサイトの掲載順位を上げるSEOなどは違反とみなし検索除外に値する。

ブラックハットSEOは、検索エンジンを騙してランキング操作することで
これは、インターネットの世界だけではなく、牛肉の世界も同じではないだろうか。

当店のお客様の趣向は、サシ重視から赤身重視へ移行しつつある。

もちろんサシのある肉を好む方もたくさんおられる。
私も赤身好きではあるが、少しくらいならサシが入った肉も食べる。

要は自分ところのお客様が「いま」なにを求めているのかを知ることが大事で
当店では、現在国産飼料だけで近江牛(オウミウシ)を育てている。

畜産関係者なら、これがどれほど大変なことかおわかりいただけるだろう。

意図的にサシを入れずに自然のままで飼い、自家産のサイレージをたっぷり与えて
国産飼料だけで育てた近江牛は、きっとサシもやさしく赤身好きな方でも
おいしいと言ってもらえるのではないかと期待している。

尚この特別飼育の牛肉は、7月後半から8月にかけて販売を予定しています。

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