値段が高いから品質が良い、または「おいしい」とは限らない
公開日:
:
2012/08/05
イベント
人前でお話しするようなガラでもないのですが、たまに講演みたいなことをさせていただいております。肉屋が話す内容は肉や生産者にまつわることになるのですが、8月8日にメルパルク熊本で講演をさせていただくことになりました。
経済産業省中小企業庁委託事業の一環の情報モラルセミナーで東京、沖縄に次いで今回で3回目となります。
肉屋の私がなぜこのようなセミナーで講師をするのか、当社の社員も当日参加のみなさんも不思議なのではないでしょうか。
生産者は牛を出荷したら、ハイ仕事終わり~、、、なんて勘違いしている方が多いと思うのですが、生産者は消費者の安全を保証する義務があり、そのために情報公開しなければならないといったことを主に話させていただきます。
もちろん、おいしいお肉の見分け方なんかもちょくちょく挟んだりするわけですが今回は様子をみながら時間があったらネットショップのお話しもしようかと思っています。
ネットサーフィン(もしかして死語?)でいろんなショップを見るとほとんどの店が、商品を売るための「こだわり」を前面に出しています。
無添加、有機野菜、日本初、世界初、○○賞受賞の○○・・・などなど牛肉でいえば「A5」「雌牛」をキーワードにしたキャツチコピーが目立ちます。
「当店ではA5の牛肉しか販売していません」
「雌牛だから融点が低くいくら食べてもあっさりしています」
とまぁ、こんな感じです。
勘違いしてほしくないのは、これらを否定するわけでも批判するわけでもなありません。
食べ過ぎさえしなければA5の牛肉はおいしいし、雌牛の脂は口どけが良いのですが、「こだわり」が強ければ強いほど、またそこにブランドが乗っかっていれば肉屋の常識では考えらられな「高値」が現実のものとして存在するのです。
ここで消費者のみなさんに勘違いしてほしくないのは、
「値段が高い=良い商品ではない」「値段が高い=おいしいとは限らない」というこです。
じゃー、なぜこんなに高値で販売するのか?
ということですが、もちろんそれには理由があります。
ホームページは簡単に開設できるのだが、運営には経費がかかります。
労力もかかるし、「売る」となればそれなりの知識も必要になります。
そこで、外注(ホームページ制作会社など)にお願いすることになるのですが、ここでも経費が発生します。丸投げした場合は、成功報酬型、売り上げの何パーセントかはが毎月必要経費としてみなければいけません。
しかも、外注先にテキストや写真まで丸投げした場合は、依頼主の知らないところで他店の盗用(写真やテキスト)が行われるパターンが多々みかけます。
当店も頻繁に被害を被っていのですが、クレームを入れると外注先が勝手にやっていることなのでと、私は関係ないと言ったり返答がかえってくる。
こういったことは、消費者が知る由もないのが事実であり、もしかしたら知らなくてよいのかも知れなません。いままではメディアの仕掛けによるところが多かったが、これからは消費行動がブームを作りだす時代が来ると思います。
そのためには、消費者の意識改革も必要で・・・・
といったようなこと話させてだきます。
お近くの方、お時間のある方はぜひご来場ください。
関連記事
-
東海大学 草原あか牛”eco-beef”ASO 経産牛セミナー
東海大学農学部では、阿蘇地域の風土・文化特性を活かした肉用牛生産体系「草原あか牛”eco
-
MESEBABARDOR with SAKAEYA=誰の真似でもない今までの経験とその土地からしか生まれない一夜限りのレストラン
この男、本番が近づくにつれ言葉数が少なくなった。着替えを済ませて歯を磨き髪をセットした。そし
-
吉田全作×新保吉伸 築地八海山にて
過日、築地の八海山東京営業所にて「吉田全作×新保吉伸」の業界ナイショの話という、なんとも意味
-
牛肉サミット2012 10万人の来場者で熱く暑く盛り上がった!
会場をぶらぶら歩いていた井岡弘樹さんと(^^) 牛肉サミット2012が終わった。 私の夏
-
肉とチーズの会 in ラッセ
昨年の4月に東京目黒のRestaurant L’asse(ラッセ)で開催した井ノ口さん(白糠