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9月21日のグランドオープンまであと40日、肉をおいしく手当てするlaboratoryができます

公開日: : 2017/08/14 肉 サカエヤ

9月21日のグランドオープンまであと40日となりました。現場事務所も撤去され、残すところ外構工事と冷蔵庫や熟成庫、ショーケースの搬入などなど、急ピッチで職人さんたちによって作業が進められています。

シューケースは現店舗のものよりも大きく、さらに骨付きの状態の熟成肉をお客様にもご覧いただけるように店内に熟成庫を設置し、バックヤードに配置の3台の熟成庫と合わせると4つの熟成庫を肉の仕上がりによって使い分ける形となります。すべてが新設なので庫内に菌がうまく棲みつくまで時間がかかりそうですが、じっくりと取り組んでいきたいと思っています。

新店舗では、近江牛専門店の看板を外し、冠なしのサカエヤだけになります。滋賀で長く商いをやっていると、どうしても滋賀というテロワールに縛られ良くも悪くも地元食材を使う傾向があります。ここ数年、全国各地の生産者と交流し、牛を見て人を見て肉を食べ環境に触れ、いろいろ悩みましたが近江牛は全体の一部で、私が気に入った肉を全国から集めようと思っています。その背景には、近江牛でもおいしくなければお客様に勧められないし、逆に他所の牛肉で価値が見いだせればそれはそれでいいんじゃないかと思うわけです。

私が目指す肉屋は、「手当て」に尽きます。枝肉の状態で水分調整しながら枯らしたり湿度を上げて乾燥熟成させたり、私の手当てでおいしい肉に育てたいのです。うまく表現できないのですが、最近、人間はどうやってこの世に誕生したのか?動物は?植物は?ということにすごく興味があります。牛から肉になり、どうすれば目の前の肉のポテンシャルを引き出せるのかを考えた時、なんか人類の誕生が気になるのです。自分でもよくわかりませんが、友人のみなさま、けっして頭がおかしくなったわけではありませんのでご心配なく。

左からジビーフ(格付けC1)、阿蘇のあか牛(A2)、近江牛(A3)です。こうやって見比べるとおもしろいですね。3つとも屠畜日がほぼ同じですが、手当ての仕方がそれぞれ違うのです。冷蔵庫に吊っておけばそれなりにはなってくれますが、私の役割は旨くなるように仕上げなければいけません。枝肉のまま吊るして熟成させるやり方は先人の知恵ですし、温度と風と湿度を調整しながらドライエイジングさせるやり方は海外の肉屋から学んだことだし、その他にもいろんな手法があります。肉を見て触ってその時々の状態で最良の施しをしていけば80%くらいは思い通りの仕上がりになると感じています。新店ではそのあたりをもっと突き詰めて学んでいければと思っています。

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