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江戸の将軍が愛した近江牛みそ漬け

公開日: : 2011/12/05 みそ漬け

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保存食として近江の地に古くから伝わる近江牛みそ漬け

20代、30代の頃は、あまり食べた記憶がないのだが
40代後半頃からなぜかみそ漬けがおいしく感じられるようになった。

近江牛みそ漬けといえば、数々の歴史本でも紹介されているが
有名なのは井伊直弼にまつわる逸話だ。

その昔、食肉は仏教に従い禁じられていました。
しかし、そんな中でも近江牛みそ漬けは江戸の将軍家などに
公然と食されていたのです。

なぜ、将軍家は御法度を破ってまで食していたのか?

今となっては推測に頼るのみですが、
つまりは単純に美味しかったからでしょう。

御法度を自ら破った将軍たちの言い訳は、
「これは薬である。薬食いだから良いのである」とのこと。

そんなアホな、てな感じだが

あまりにも将軍や重臣がご満悦だったので、
この秘密をわざわざ暴いて事を荒立たせる者などいなかった。

しかし、熱心な仏教徒だった井伊直弼は、
近江牛みそ漬けを将軍家へ送ることをやめてしまったのだ。

再三再四による要求にも断り続け
ついには水戸藩とのしこりが芽生え、桜田門で暗殺されたのです。

まぁ、たんなるゴシップかも知れませんが、
井伊直弼が「薬」の献上を断ち切ったおかげで
江戸から近江牛みそ漬けが消えたのは事実です。

そして、桜田門外の変で暗殺されたのも疑いようのない史実。

さて、将軍が苦しい言い訳をしてまで欲し、求める人に与えないと、
思わぬ悲劇さえ招きかねない近江牛みそ漬けは、本当にうまいか否か?

まずは、お確かめいただきたい。
ご家庭用近江牛みそ漬け(→クリック

近江牛みそ漬けには、まだまだ逸話が残されている。

忠臣蔵で有名な大石内蔵介が、堀部弥兵衛に牛肉を送った時の手紙に
「彦根之産、黄牛の味噌漬養老品故其許には重畳かと存候」
と残されています。

内蔵介は彦根産の味噌漬け牛肉は大へん滋養があるので、
ご老体の健康によろしいと思われると書いています。

この頃は、サシの入った肉はなかったかと思われるが
今の時代、なにかと霜降り肉がもてはやされる。

しかし、サシの多く入った肉は、そんなにたくさん食べられるものではない。

味覚は人それぞれだが、サシの多く入ったステーキが苦手な方は
ぜひ、近江牛みそ漬けをおすすめしたい。

みそに漬けることにより、まろやかになり
軽やかさと、食後の胸やけがまったくといっていいほど
感じられなくなります。

近江牛みそ漬けは、ギフトにもおすすめです。

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