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生食について思うこといろいろ

公開日: : 2018/07/12 コラム

定期的にアップしているのですが、外食先でタルタルを見かけることが本当に多くなりました。ブームなんでしょうか?…よくないですねー
 
SNSでもタルタルやユッケの投稿をよく見かけますが、そんなに簡単に生食の許可がとれるとは思えないのです。先日も、あるお店でおまかせコースにタルタルが入っていて、ウソやろ、厨房汚いやん、と思わず言ってしまいました。そんなんお腹痛くなったらたまったもんじゃないですからね。他にも、ちらっと見える厨房で、どう見ても生食の許可をとっているとは思えないことが多々あったり。
 
そもそも生食を提供するには許可がいるということを知らないのかなぁ。いや、飲食店やっていて知らないはずはないと思うし、他の店が出しているから大丈夫的な感じなのかなぁ。何度も言いますが、そんなに簡単に許可はおりないですし、申請を通すまでの関門が厳しすぎて途中であきらめる方のほうが多いのが現状です。
 
僕の認識では、提供施設の許可はおりればOKじゃないんです。生食用の肉を加工できる許可をとっている施設から流通した牛肉以外は生食として提供してはいけないのです。
 
つまり、加工側も店側も許可がいるということです。さらに加工側の許可は恐ろしくハードルが高いのです。
 
どれだけ邪魔くさいことをやっているかと言うと、まず屠畜から7日以内に菌検査から処理までを終わらせなければいけません。菌検査に出している間に熱処理をするのですが、これがめちゃくちゃ手間なんです。うちの場合、枝肉から抜いたモモ4部位(40~50kg)を90~95℃のお湯に30分浸けて、取り出したモモ肉の断面1.0~1.5㎝を62度で2分間キープ。そして3時間30分冷やして芯温8~12℃をキープ。この行程の間に菌検査の結果がくるのですが、万が一陽性なら処理した肉は生食として販売できないのです。この邪魔くさい工程を経た牛肉をタルタルやユッケとして販売している飲食店がそれほどたくさんあるとはどうしても思えないのです。
 
許可申請にはものすごい手間と労力がかかります。それと今ある厨房で許可がおりることはまず考えられないので、保健所の指示に従って改装を余儀なくされるケースが大半です。となると大きな投資になるわけです。許可なく生食を提供している店で問題が起った場合、真面目に許可をとって提供している店にも迷惑がかかりますし、なによりも食中毒の恐れもありますから業界全体のダメージは計り知れないのです。
 
モラルがないのは店だけではなく、喜んで食べてSNSで自慢している側にも問題があるように思います。2011年4月に発生したユッケによる集団食中毒を忘れてはいけない。

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