ジビーフのネック40日目
公開日:
:
2015/11/22
ジビーフ(完全放牧野生牛)

良い牛を作るには、生産者がどれだけ「手をかけるか」だと思うのです。おいしい肉に仕上がるのも、同じくどれだけ「手をかけるか」だと思うのです。しかし、毎日のように肉を触り、試食を繰り返しても分からないことだらけ。それが楽しくもあり悩ましくもあり、飽くなき挑戦のようなところもあるのです。
9月下旬に出荷したジビーフ『やい子』はほとんど完売してしまいましたが、実験的に肩ロースを骨付きで吊るしておきました。冷蔵庫に入れて今日で40日目となりますが、ネックを切ってみたところ写真のように余分な自由水が飛んでしっとりとした肉質に変化していました。牧草の香りもほとんど消えていて、これなら煮込みにも使えそうです。
同じ条件で和牛を試したなら、間違いなく変色してかなり削らなければ使い物にならなかったでしょう。水分量が多いからなのか表面をトリミングしただけで中身はご覧のように赤身が詰まっています。
ということは、ジビーフをおいしく食べるには、と畜後40日前後経過させなければならないということなのか。・・・ う~ん、部位にもよるとは思いますが、自由奔放に育った分、お肉になったから手がかかります。
関連記事
-
-
ジビーフ「ヤスシくん」が出荷されました
お問い合わせをたくさんいただいておりますジビーフですが、いかんせん出荷数が少なくお断りするこ
-
-
ジビーフと土壌の関係
生産者の元へは定期的に行くようにしています。料理人の方が生産者のところへ行く場合は目的があってのこと
-
-
ジビーフを食べる会 in 遊山YUZAN
昨夜は、大阪南船場の遊山(YUZAN)さんにて『ジビーフを食べる会』が開催されました
-
-
ジビーフ「ヤナセ君」間もなく入荷
11月6日に出荷したジビーフ「ヤナセ君」ですが、地元の問屋さんでしばらく吊るしてもら
-
-
肉屋としての僕の考え方
和牛の最高峰は言わずと知れた「A5」ですが、A5のなかでも5段階あって8〜12の数字で区別されます。


















