*

ジビーフ「ヤナセ君」間もなく入荷

公開日: : 2015/11/21 ジビーフ(完全放牧野生牛)

12193321_1720782661484384_3206501437449822411_n

12227642_1720782684817715_1340925906346030903_n

11月6日に出荷したジビーフ「ヤナセ君」ですが、地元の問屋さんでしばらく吊るしてもらい、肉質を落ち着かせてから24日に当店に入荷してきます。入荷してもすぐに販売というわけではなく、いかんせん水分が多いので、骨付きの状態で吊るして自由水を飛ばしながら肉の旨味を凝縮させる作業に入ります。どれくらい水分量が減ればいいのかは、毎日のチェックと試食を繰り返しながら頃合いを見ていきます。

さすがにこの時期に様似(ジビーフが育つ放牧地)には行きたくない。寒さが苦手な私には辛すぎる。生産者というより管理人の奈緒子さんは、夜明け前の午前5時、真っ暗な中、車のライトと懐中電灯を使ってジビーフ達を探しだす。牛は群れで行動するので200haの放牧地で出荷するヤナセくんを探すのは一苦労だ。

ヤナセ君一頭だけを連れてくるのは不可能なので、群れを全頭移動させなければならない。何故こんな暗いうちからやるのかというと、と畜当日出荷の場合は10:00迄にと畜場に入らなければならない。と畜場までは放牧地から3時間はかかる。少し余裕をみて6:00に輸送トラックを手配しても、6:00までには牛の群れを出荷牛舎まで追いこみ、その中からヤナセ君1頭を分けて、生まれて初めてのモクシをつけなければならない。…となるとやはり5:00には始めなければ間に合わないのだ。

制限時間は1時間。そこそこ距離がある放牧地から谷を渡らせ順調に行って1時間弱。一度でも逃げられたら最初からやり直しで、そんなことをしていたら間に合わない。

とまぁ、こんな感じで出荷されるのです。奈緒子さんの仕事はここまで。あとは運送業者が運んでくれます。と畜から解体、そして地元の問屋さんを経由して当店に入荷してくるのですが、そこから吊るして骨を外して取引先へお届けするのですが、人の口に運ぶまでいったい何人の手を介しているのだろうか。介した手の分だけおいしくなってもらわなければいけない。それぞれのプロが繋いだ命だからこそ信頼のできるシェフのもとへ届けたいのです。

ジビーフはとにかく扱いにくい肉です。赤身ブームにも当てはまらないほどの赤身です。和牛に慣れ親しんでいる方から見ればとんでもない肉かも知れません。それでも、わくわくする肉なのです。ヤナセ君の格付けはB-1でした。前回のやい子ちゃんがC-1だったので少し上がりました(笑)

 

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

アニマルウェルフェアとエシカルという言葉をここ最近ようやく耳にする機会が増えてきた

  僕たちの仲間内で東京オリンピック・パラリンピックの食材調達について話題に

記事を読む

ジビーフ入荷

本日、ジビーフが入荷してきました。輸送疲れもあり少し休ませてから販売します。水分量も多いのである程度

記事を読む

真夏でも真冬でも完全放牧ジビーフ

「放牧系の牛を分けて欲しいのですが」という問い合わせが多い。メールもやらないし電話もでないので、

記事を読む

ジビーフのバラはランドネ空と海で藤田さんがおいしく料理してくれてます

3月23日にお肉なってくれたジビーフ。冷凍せずに保存してもうすぐ4か月になります。ロースやモ

記事を読む

これぞ赤身肉の決定版ともいうべき牛肉が続々入荷

一気に入荷があるともう大変!冷蔵庫が賑やかです。 これぞ赤身肉。奈緒子さんのジビーフ、全作さんのブ

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年1月
     1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031