*

肉Meets in Restaurant愛と胃袋【竹虎くんを食べる会】

公開日: : 2015/03/13 イベント

10968507_814095848656103_2055838979529370806_n

2年半前になるかな。友人が木下牧場へ遊びにきたときに仔牛が産まれました。友人の会社は創業121年の老舗の竹屋さん。友人の会社の屋号を仔牛につけました。繁殖肥育一貫の木下牧場では200頭の牛たちが暮らしています。そのほとんどが友人知人の名前を拝借しています。理由はいくつかありますが木下さん曰く管理しやすいそうです。エサを手からやるので牛の目をみて話しかけるわけです。「竹虎、風邪ひいてないか」とか。これって大事なことで発育にも大きく影響するのです。私も牛舎へ行くたびに友人の名前がついた牛は気になります。

ところで竹虎くんですが、いつだったか木下さんから腸の病気で危ないかもしれないと電話がありました。もしものことがあったらどうしようと竹屋さんの顔が浮かんだのを覚えています。その後は元気に回復して27カ月でお肉になってくれました。

牛の命をいただくということは殺生であり、食べるということは供養です。捉え方というか考え方は人それぞれですが私はこのように思い考えながら仕事をしています。命がどうのこうのと軽々しく言ってしまうと、場合によっては安っぽく聞こえるかも知れません。でも私は生産者から預かった牛を肉にすることが生業であり、そこに強いメッセージを持たなければただの金儲けになってしまうのです。殺生と供養は相反するものですが、肉になってくれた牛の背景を語ることは私にとっての役割であり、それを皿の上で表現するのが料理人だと思うのです。

肉Meetsというイベントはそういった発信の場でもあります。竹虎くんを食べる会は竹屋さんの希望もあって東京で開催することになりました。すぐに顔が浮かんだのが三軒茶屋の愛と胃袋、信作シェフでした。お店のキャパをオーバーした申込みがあり最終的には補助席を設けての開催となったのです。

私がこの日のために用意した部位は、サーロインとシンタマ(マル)の2つです。同じ牛の肉ですがサーロインはサシが入り、シンタマは赤身の強い部位です。一部(ヒウチ)にはサシが入りますが、そのあたりが二面性を持ったシンタマのおもしろいところです。私が事前に試し焼きしたときは、サーロインは火のとおりが早く、糖度の高いシンタマは火のとおりが遅い感じを受けました。

IMG_3185

料理は前菜からデザートまで10品。すべての皿に物語があり、そして感動があり、余韻の残るものばかりでした。そしてお皿からはいいものを作りたいというメッセージを感じます。私は外食が多いのですが、金儲けが好きなのか料理が好きなのかと問うてみたくなる皿に出くわすことがあります。この日は木下さんが27か月育てた牛への愛情というか想いを信作シェフが繋いだようなすばらしい料理の数々でした。

参加者の期待値を超えるすばらしい料理のおかげで笑顔溢れるすばらしい会となったのでした。

IMG_3177

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

牧場見学会&セミナー&近江牛を食べる会

「しがネットビジネス研究会」なるものがあり、4月は私が講師をさせていただくことになりました。

記事を読む

第二回 Bistrot Or en Boucheでナチュールワインに僕が肉を合わせる会

タイトル通りです。てことでワインに合わせて肉は5種用意しました。 近江牛タン、近江牛サ

記事を読む

2月23日は赤身肉と旬野菜とビオワインの魅力を味わう食事会inきたやま南山

久しぶりにきたやま南山さんでのイベントです。肉と野菜とワインの魅力を味わう会ということで、野

記事を読む

㐂邑さんがお鮨を握って高橋シェフが肉を焼いて58歳が涙したすばらしいバースデーでした

数日前のことです。駒沢のイルジョットで友人を騙そうということで・・・。 3ヶ月前に友人知人

記事を読む

MESEBABARDOR with SAKAEYA=誰の真似でもない今までの経験とその土地からしか生まれない一夜限りのレストラン

この男、本番が近づくにつれ言葉数が少なくなった。着替えを済ませて歯を磨き髪をセットした。そし

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
求人募集

サカエヤでは、僕たちの取り組みに共感して一緒に働いてくれるスタッフを募

取引について僕の考え方

僕は「業者」という言葉が好きではありません。飲食店に牛肉を

精肉店としての歩み

滋賀県で精肉店をやっているなら「近江牛」の看板で商売したい。三重県なら

→もっと見る

  • 2022年7月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31