おいしさの方程式って「商品+環境」だと思うのです

農家さん(生産者)との会話で、度々出てくる「うまい牛」というワード。「食べておいしい肉」になるよう牛を育てているということをしきりに言うのだが、実際はどうだろう。瑕疵だらけの枝肉を見るたびに「おいしい肉」とはかけ離れていくように感じる。
さて、明日から販売予定の木下さんのお肉ですが、飲食関係の方々から連日たくさんのお問い合わせをいただいていて、大変ありがたいのですが、欲しい部位はみなさん同じで、ヒレにロースにランプなのです。量産できないのでお断りさせていただくことがほとんどですが、他の部位は少しだけ余裕がありますのでご興味のある方はお問い合わせください。
木下さんの肉はおいしいのですか?という料理人らしからぬ質問をされる方もおられるのですが、他の肉とそれほど変わりませんよ、でも素材が良いので料理される方の感性でいくらでもおいしくなりますよ。と答えさせていただいている。
味の感じ方は人それぞれで、前回おいしかったから今回もおいしいとは限らないし、おいしくなるように熟成させたり、切り方を工夫したり最大の努力はしている。それでも硬かったとか思っていた味と違ったとお叱りをいただくことがある。
木下さんのお肉が特別おいしいなんてあり得ないし、もっとうまい肉は他にもあります。出荷のタイミング、熟成度合い、料理方法、食べるタイミング、もっといえば店の雰囲気、だれと食べるのか、上げればキリがないのだが、結局のところ、いろんな要素が重なり合って100点のおいしさが実現しているわけで、肉だけを取り出しておいしいということはないんじゃないかと思うのです。
いや、一般的には違うのかな。肉ってまだまだ贅沢品だし、テンションあがるし、どこで食べてもある程度の満足感は得られるしね。
ただ、私が自信を持っておすすめさせていただくには理由があるのです。それは、エサや流通も含めた取り組みであり、なによりも私が肉になるまえの牛を知っているということです。つまり環境を把握しているからこそ、安心して食べてください。安全ですよ。と胸を張って言えるのです。これってけっこう大事なことだと思うのです(→)
こういうことも知ったうえで購入していただくと、味わい方も提供の仕方も変わると思うのですがいかがでしょうか。
食べる側からすれば、そんなことはどうでもいいことなのかも知れない。しかし、料理する人の気持ちが変われば味が変わり、お客様が変わると思うのです。
私が扱う肉は、マスマーケット向きではないので、こういったことを大切にしながら「そうそう、わかるわかる」と共感できる方たちと一緒にやっていきたいです。
ということで、明日から木下さんの近江牛が販売開始です。
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