*

十勝若牛とDroit森永シェフ

公開日: : 2021/03/07 店・料理人

生産されている、ホルスタイン種です。生後約14ヶ月で出荷しているので、成牛に比べて乳臭さはなく、淡白であっさりとした食感なんですが、当時、和牛に慣れてしまっている僕には物足りなく、さらに、ホルスタインに興味がなかったというのが本音です。

いまから5年くらい、いや、もっと前になるだろうか。若牛の生産者と知り合い、以前より交流のあったJA清水の岡田さんからの相談事とも重なり、なんとか若牛に価値を見出せないかと、あれこれ試したのですが、なかなか僕が若牛を扱う意味が見つからず、そんなある日のこと。熟成期間35日目の若牛が驚くほどおいしくなってくれたのです。

その後、個体差に合わせて熟成期間を調整しながら、シェフの好みに合わせ、僕のなかでは、ある程度の結果と価値が見出せたのかな、と思っています。

そして、Droit×十勝若牛

森永シェフの好みに合わせた十勝若牛のリブロースが仕上がった。生産者はオモテくん。

ソースの邪魔をしないように熟成期間は20日。香りはカブリでとめて、芯に向かうにつれ若牛らしさを残しつつ香らない仕上げ。そんなことできるのかと思われるかも知れませんが、それほど難しいことではありません。

カブリは溶岩石で、それ以外はスキレットで。同じ肉の一部なのに食感がおもしろい。カブリは目論見通り熟成香が心地よい。芯の部分は柔らかくて香りがない。ソースがよく合う。

溶岩石は酸化した肉を焼くと真っ黒になるそうだ。安いものではないので大変だそうだ。若牛はというと、なにも変化なし。経費的にも助かりますと森永シェフ。

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

高良シェフ(銀座レカン)×高橋シェフ(イルジョット)コラボ肉Meets

私が東京へ頻繁に出かけるきっかけとなったレストラン「イルジョット」。5年前だったか、6年前だった

記事を読む

2回目となる京丹後魚政とのコラボ会

赤身が強くて肉に包丁を入れると血が混ざった水分が溢れ出る。肉はふにゃふにゃで締まりがない。お

記事を読む

絶滅寸前のアルモリカン牛がパリ16区で公平が精肉にして伊藤シェフが料理するというスペシャルな食事会が開催されることになった

ブルターニュのTrè margat/トレマルガットに人口200人という小さな村にボラン農場は

記事を読む

近江プレミアム牛のTボーンがあまりにもおいしくて感動した

TPPについてどう思いますか?といった内容の取材を受けた。関税の撤廃により米国などから安価な

記事を読む

料理人に合わせて肉を手当てする

枝肉から骨を外し部位ごとに真空パックして箱に詰める。業界でいうところのボックスミートだ。真空

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
求人募集

サカエヤでは、僕たちの取り組みに共感して一緒に働いてくれるスタッフを募

取引について僕の考え方

僕は「業者」という言葉が好きではありません。飲食店に牛肉を

精肉店としての歩み

滋賀県で精肉店をやっているなら「近江牛」の看板で商売したい。三重県なら

→もっと見る

  • 2023年6月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930