料理人を対象にした牛肉がっつりの勉強会
公開日:
:
2017/12/29
店・料理人
来年の抱負とか目標とか聞かれることがありますが、楽しいこともあれば辛いこともあるだろうし、目の前のことを一生懸命やるしかないと思っています。ただ、1つだけサカエヤとセジールを使った勉強会はやりたいと計画しています。これは前々から考えていたことで、さすがに今年は移転でバタついていたので無理でしたが、4月以降にできればいいなぁと。
サカエヤで肉の勉強をして、セジールで実際に料理する感じになりますが、対象は料理人と調理師学校の生徒です。例えばこんな感じ。モモは4部位に分かれますが、ここ最近のソトヒラ(ソトモモ)はかなりの確率で瑕疵(特にシコリ)が見られます。シコリはなぜ起こるのか?サシを入れるためのビタミン欠乏からなのか?それとも増体が原因なのか?牛のストレスなのか?… さらにシコリが見られる肉の対処法は?保存方法は?といったことを実際にシコリのある肉を見て触りながら学んでいくというものです。
サカエヤには、全国からいろんな種類の牛肉や豚肉が集まります。吉田牧場さんのブラウンスイス牛、熊本東海大学のあか牛、奈緒子さんのジビーフ、十勝若牛、フランス産のバザス牛、リムーザン牛、バスクキントア豚、愛農ナチュラルポーク、近江牛は複数の生産者の肉が常にありますので、生産者ごとに仕上げ方の特徴を見ていきます。他にも全国から交流のある生産者から送られてくる経産牛が揃っています。タイミングによっては羊や鹿も。
サカエヤの現場は90%の肉を僕が一人で捌いています。21歳と20歳の男子がいますが、なにも教えていません。膨大な仕事量で教えるよりやらなければ仕方がない状況なのです。そんななかで少しずつですが成長を確認しています。でも、いかんせん2人しかいませんので、外で学ぶ場も時間もありません。それならば料理人の皆さんと共に勉強できる機会を作れればと思った次第なのです。調理師学校の先生とも交流がありますので、生徒たちにも参加してもらいプロの料理人と触れ合うことも大切な学びになります。
そんなことを考えていたら、あるシェフから来年はいろんなシェフと一緒にセジールで勉強会をやりたいと連絡があり、早くも実現しそうです。
関連記事
-
-
格付けは一つの基準でありモノサシでありおいしさはあまり関係ない
部位はランイチであったりウチヒラであったり、シェフと相性の良い肉を選ばせてもらっている。格付
-
-
退路を断って覚悟を決める、プレーゴ藤吉の心震える肉料理
いやぁー、正直驚きました。 数ヶ月前に約束したプレーゴ藤吉でのディナー。体調もイマイチ
-
-
技術を覚えるのは経験ではなくセンス
同業者の指導を頼まれて行っては見たものの、枝肉から骨を外したり、肉をカットしたり、いわゆる肉
-
-
料理人も肉屋も必要なのは経験や知識もそうだけど一番は「センス」だと思う
料理名はなんて言うんだろう?... たぶん、シェフに聞いても「なんだったかな、そういえば名前
-
-
愛農ナチュラルポーク半頭食べ尽くす会 in 膳處漢(ぜぜかん)ぽっちり
昨年開催した獅子金(際コーポレーション)での肉Meetsがあまりにも好評で、参加していただいた方々か