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『まなそびてらこ』子ども記者クラブの夢奏ちゃんと百々子ちゃんが取材にきてくれました

公開日: : 2019/08/10 コラム

一般の方で僕に肉の話しを一生懸命してくる人がいる。まぁいいんですが、どこで聞きかじった情報なのか持論めいたことを知ったかぶりして話してくる。こうなると、この人に僕から話すことはなにひとつない。料理人や知ったかぶりの飲食店オーナーだと戦おうとする人もいる。こういう人にはなにも教えないし、お好きなようにという態度になる。どこの世界でも同じじゃないかな。大人も子供も素直に謙虚に学ぶ姿勢が好感持てますね。

昨日は『まなそびてらこ』子ども記者クラブの夢奏ちゃんと百々子ちゃんが取材にきてくれた。数か月前から楽しみにしていてくれたらしく、事前に僕の本を読んで予備知識もバッチリ。夢奏(ゆめか)ちゃんは小6で起業した中学生社長。こういう子たちが精肉店の仕事に興味をもってくれるのは嬉しいですね。

本当は食肉センターへ連れて行って牛が殺されるところをみてもらおうかとも思ったんですが、ちょっと早いかなといろいろ考えて今回はやめておきました。子供たちの前でもぼくはあえて「殺す」という言葉を何度も使いました。食べることは生きることであり、だれかが犠牲になること。虫にも命がありますし、もちろん野菜だって魚だって命があります。魚が食べるプランクトンにだって命があります。

僕が子供の頃、おじいちゃんの家に行くと庭先でニワトリを飼っていました。食べるためにです。おばあちゃんが絞めて僕にもやってみろと言う。あのときの手の感触がいまでも忘れられない。だから肉の一欠けらも残さず食べようと思うし手を合わせて感謝する。食べるとは本来こういうことだと思うのです。

愛農高校へ入学すると一年生のときに6部門(野菜、果樹、酪農、養豚、作物)の授業を受けて2年生になると部門を選ぶ。養鶏部の実習では鶏の首をナイフで切って放血させなければいけない。つまり鶏を殺すのだ。命をいただくことの大切さを学ぶ生きた授業。愛農ナチュラルポークのおいしさはこのあたりにも関係している。

『まなそびてらこ』の子供たちがもう少し経験を積んで大きくなったら、牛が殺されるシーンをみせてやりたいと思う。そのときにこの子たちが何を思うのか。ちなみに殺されるシーンを見るのは一回だけでいい。2回も3回も見ると行為に慣れてしまう。

来月は、肉塾でも3班にわかれて牛が殺されるシーンを見学する。その前に牧場へ行くので生きた牛を見た後に殺されるシーンを見ることになる。さて、大人たちはいったい何を思うのか。

 

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