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先達から学ぶ仕事への向き合い方と姿勢

公開日: : 2017/01/15 コラム

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弥助の大将が握る寿司を食べたいがために金沢へ行ったことは1度や2度じゃありません。残念ながら一昨年の11月に惜しまれながら閉店してしまいましたが、写真は間際にお邪魔したときの大将と圭祐さん。大将はこのとき確か84歳だったと思いますが、鮨に対する愛に溢れ、ヒトに対する愛に溢れ、姿勢を正して食材に向き合う所作に職人魂を強く感じるとともに、言葉では表現できない多くのことを教えていただきました。大将の呼吸に合せようと必死な圭祐さんですが、じつは圭祐さんに大将が合わせてたりするなんともいえない空気感が好きで、自分の中ではこういう瞬間にぐっとくるものがあったりするのです。ピリピリした張りつめた緊張感なんて微塵もなく、風のように揺ら揺らとネタを合わせていく大将の姿が懐かしいです。

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金沢へ行って倫敦屋のマスターを拝顔しないと何か忘れ物をしたようで気色悪い。マスター71歳、元気すぎて困ってます(笑)

恐れ多くも友人のようなお付き合いをさせていただいていますが、強烈な個性とともに、ザクザクと刺激を与えてくれるんですよね。そしてとにかく食べる食べる・・・。私も大食漢ですが負けず劣らずで、2年前にフランスへ行ったときもこの世の終わりぐらい食べてましたからね。今年もいろんなところでご一緒の約束をしていますが、本当にありがたいことです。マスターからは生き方のようなものを学ばせていただいてます。

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日本橋 寿司金の大将、81歳。先日初めてお伺いしましたが、いやはやおもしろい。経験から裏打ちされる言葉は重く、なによりもまた食べたいと思わせる技というか、なんなんでしょうね。魚も肉も余韻の長さがおいしさに繋がると思うのですが、どちらも生命線は香ですね。柔らかいとか硬いといったテクスチャーはすぐに記憶が塗り変えられますが、好みの香りはいつまでも記憶の片隅に残ってますからね。

さて、1月も中盤に差し掛かり、近江牛をはじめ全国からいろんな牛肉が入荷しています。フレッシュで販売するものから長期熟成させるものまで、しっかり目利きしておいしく仕上げていきたいと思っています。

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