*

「喰む」という食べ方

公開日: : 2016/02/12 ジビーフ(完全放牧野生牛)

12696839_10206621078220560_1892989200_o

「草喰(そうじき)」

あまり聞き慣れない言葉ですが造語なのでしょうか?…
草を喰(は)むという意味なんだとか。店主曰く、「喰む」という食べ方は、量ではなく質を食べるということだそうです。

『草喰 なかひがし』

店名に「草喰」と付けた意味を尋ねると、「食べる」と言うのはおなかを膨らますことであって、「喰む」というのは、心に味を膨らますものだそうです。お客さまには、自然を召し上がって、心を豊かにしていただき、料理の美しさ、味、珍しさなど、色んな方法があるなかで、「命を頂く」ということこそを求めていきたいとのことでした。

ジビーフは、人の手からエサを与えられることなく、自然に生えている四季折々の野草(笹やヨモギ等)や山菜のみで育ちます。喉が渇けば水場を探し、眠くなれば夏場なら木陰を探して眠ります。飼育スタイルは完全なる放牧です。気候の良いときだけ放牧させて、寒さの厳しい冬だけ牛舎で飼うのではありません。氷点下で凍えるような日でもアウトドアです。私がいちばん最初に訪れたとき(3月)膝下まで積もっていた日でした。ジビーフのお腹からツララがぶらさがっているのを見た時、凄いとかの驚きはなく、単純にこの子たちの肉を食べてみたいと思ったのでした。

本当は、現地でジビーフに触れてから想いを乗せた料理を作っていただきたいのですが、さすがに遠すぎます。だからこそ私のような伝える人間が必要なのかも知れません。もしかすると目の前の肉をテクニックだけでおいしくすることは、さほど難しいことではないのかも知れません。しかし、口に入れた時になんとなくでも景色や牛の姿などが浮かぶのではあれば、100の料理が200にも300にもなるのではないでしょうか。

「喰む」という食べ方は、もしかしたらこういうことなのかなと思ったりするのです。

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

今年2回目の訪問となるジビーフの里は晴天にも恵まれ汗ばむ陽気に時間を忘れてのんびりさせてもらったのでした

土肌が見えているところはジビーフたちが歩いてつけた、いわばジビーフ道です。200haの放牧地

記事を読む

ジビーフ「次郎」入荷しました

日本が世界に誇る和牛。和牛の交雑種が世界中で作られているWagyu。ややこしいのでひっくるめ

記事を読む

ジビーフ『ババくん』結果は格付けB1となり少しだけ見た目の評価があがりました

金曜日に屠畜されたジビーフ『ババくん』。格付けは少しランクアップしてB1です(笑)牛肉の相場

記事を読む

完全放牧野生牛を訪ねて様似へ

完全放牧野生牛は、すでにきたやま南山、レストラン愛と胃袋、イルジョットで料理していただき味は

記事を読む

肉質は餌の影響が大きく、ストレスは環境によって変化し、これって人間と同じことですね

今朝はジビーフに愛農ナチュラルポークに、平かしわに先日のセリで落札した近江牛にと、バタバタと

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年11月
     1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    30