今年最初の有機JAS認定牛 ジビーフ「あつし」入荷
公開日:
:
2019/01/22
ジビーフ(完全放牧野生牛)

先日食事に伺った某店の大将、御年72歳。たった一人で仕入れから料理まですべてこなしている。しかもランチ営業もしているとのこと。1962年に京都のたん熊へ入ったというから僕は1歳だ。背筋もピンと伸びて肌もツルツル。美意識(真・善・美)が高い。予約がとりにくい店でもないし、おそらく今日電話しても席はあるだろう。評価サイトの点数も3.10だ。食べ歩きの方が行くような店ではない。じゃー味はどうか。東京の高級和食店で食べた料理より僕には何十倍もおいしく感じられた。高けりゃいいというもんではないし、値段と価値をどこで判断するかだと思う。
僕が72歳になるまで15年ある。昨年から知人が亡くなったり廃業する店が後を絶たない。健康で、とにかく健康でなければ何もできない。そのための食事であり一食を大事にしたい。
僕が食肉業界に入ったのは19歳の寒い時期だった。その頃は格付けもなく、いまのようにサシを追い求め、競い合うようなこともなかった。肉は普通においしく不味かったと言う記憶がない。
ここ10年、肉を食べても胃が疲れることが多々ある。駅で買う牛肉弁当は舌が痺れる。だから僕が食べても疲れない肉を追い求めてきた。近江牛はあえて食い負けしたような小さな枝肉を買い付けるようにした。生産者がサシを入れるのを断念したような牛が僕の好み。豚はビジネスからかけ離れたものを選んだ。そしてジビーフと出会った。一食一食を大切にしている人に届けたい。そんな想いで料理している方に届けたい。
明日、トラックに揺られて今年最初のジビーフがやってくる。けっしてやさしい肉ではないので毎回悩む。24ヶ月令去勢の『あつし』はいったいどんな顔をしているのだろう。
写真はだれにも見向きされなかった頃のジビーフ。
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