*

シンプルな料理こそ素材力を感じる

公開日: : 2015/08/03 店・料理人

IMG_6292

いきなりデザートか … と思ったのですが、いやぁー、参りました。

東京某所のイタリアンですが、とにかく毎回驚きと感動の連続です。シェフの考え方や食材との向き合い方が好きな方達で毎夜賑わっていますが、料理はシェフの修行先でもあるイタリアのフリウリ地方の郷土料理がベースです。シンプルなのに繊細さと大胆さが絡み合った体に沁みる料理ばかりです。勝ち負けじゃないんですが、いちぢくがでてきた時点で参りましたという感じです。

IMG_6295

愛農ナチュラルポークの肩ロースを使った皿焼きです。

肉質はほどほどに柔らかく、脂は透明感があり体にいいものが溶け込むような感じです。何度食べても愛農ナチュラルポークの脂質は他の豚肉と比較しても別物ですね。

余談ですが、牛肉で特にサシが多いA5ランクのロースやカルビを「この肉は融点が低いからあっさりしていていくらでも食べられる」なんてことを耳にしたり活字を目にしたりすることがありますが、私は融点ウンヌン関係なくあっさりと感じたことがありません。確かに豚肉でしゃぶしゃぶすれば、「あっさり」という表現も当てはまらなくはないのですが、牛肉の場合、少し無理があるように感じます。

サシは脂ですから、調理方法にもよるとは思いますが個人的にはすき焼きで2枚程度食べて、あとは出汁がしみこんだ野菜や豆腐を食べるのが食後に後悔しない(笑)食べ方だと思います。

IMG_6294

愛農ナチュラルポークの背脂で揚げたポテトは外がカリッとしていて中身がサクサクでかなり美味でした。

IMG_6305

IMG_6301

タン元からタン芯、タン先にタンルート、1本のタンでも食感も違えば噛みごたえも違う、ほんとうにおもしろい。

内臓は出先が見えにくく、トレーサビリティも重要視されていません。市場にでてしまえば追跡不可能なので、たとえば、A生産者とB生産者の内臓が入れ替わってもわからないでしょうね。和牛とF1の見分けすらつきにくいと思います。

わざわざ、生産者名を名乗って内臓を販売する必要はないと思いますが、出先が明確な内臓とそうでない内臓とではあきらかに扱う人の向き合い方が違うように思うのです。

食材と真剣に勝負する。料理するシェフからメッセージ性の強いオーラ感じたのでした。

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

レストランで学ぶ楽しさ

若かりし頃、初めてフランス料理店へ行ったとき、ホークとナイフの使い方が分からなかった。心の中で、箸を

記事を読む

簡単なことこそ難しい、サッカーと肉とイニエスタ

ボールをまたいだりフェイントで抜いていったりと、派手なプレーはしないが、次元が違う。同じサッ

記事を読む

肉質は餌の影響が大きく、ストレスは環境によって変化し、これって人間と同じことですね

今朝はジビーフに愛農ナチュラルポークに、平かしわに先日のセリで落札した近江牛にと、バタバタと

記事を読む

格付けは一つの基準でありモノサシでありおいしさはあまり関係ない

部位はランイチであったりウチヒラであったり、シェフと相性の良い肉を選ばせてもらっている。格付

記事を読む

2回目となる京丹後魚政とのコラボ会

赤身が強くて肉に包丁を入れると血が混ざった水分が溢れ出る。肉はふにゃふにゃで締まりがない。お

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年4月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930