アカ/aca 1°の東シェフの肉焼きレッスン
公開日:
:
2015/06/27
店・料理人
ハンバーグかと思ったら・・・
ナイフとフォークで・・・
こねくりまわして・・・
こうなりました。
ソプラサーダの出来上がりです。
アカ/aca 1°の東シェフは魚料理が得意でいままで肉はあまり触っていなかったとのこと。ずいぶん前の話しですよ。で、何度かうちの店に来て、私も行ったりしながらやりとりしていたのです。
木下牧場の肉を使ってみたいということだったのですが、これが難しいのです。なぜか他の肉より火のとおりが早く、ピークを見誤ると一気に火が入ってしまうのです。他のシェフからも同様のことをよく聞きますので、このあたりが木下さんの肉を攻略する1つのポイントなのでしょうね。
今回、私が用意させていただいた肉は、木下さんと同じく繁殖肥育一貫で牛を育てている山形牧場さんのシンタマです。ドライエージングによる香りがあまり好みではない東シェフの要望で、枝肉枯らしで仕上げました。じつは山形さんの肉は木下さんの肉とよく似ていて、ここ最近よく使わせていただいているのです。
強めの炭火でガツンと焼いた肉は外側は焦げているかのようですが、中はご覧のとおりです。皿には一滴の肉汁もこぼれていません。口に入れた瞬間、かなり攻めてくるようなイメージです。この肉自体が持っている旨味を最大限に引き出してくれた感じです。やはり料理はセンスだなと改めて感じさせられました。
スペイン料理といえばバルをイメージしてしまいますが、しっかりした技術と知識、そして経験に裏付けされた東シェフの料理は、まだまだ進化し続けるでしょう。いやぁー、参りました。
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