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ジビーフの大移動は歩道を歩かせ2時間の牛歩で無事完了

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ジビーフの出荷を今月に予定していたのですが、先日の『ジビーフの里視察ツアー』の時に、木下牧場の幸雄さんとその美さんからアドバイスをもらった西川奈緒子さんは出荷を先延ばしにしたいと言ってきた。もちろん肉質が変わっておいしくなるなら1年でも2年でも待ちますとも。

32年前に牧場を作った時から更新していない放牧地がいくつかあり、雑草が生え放題なのだ。いくら自然と共生させているとはいえ、牛たちも好みがあって嫌いな草も随分増えているようなのです。幸雄さん曰く、牛が好んで食べる草をもっと増やせば、ジビーフはまだまだ美味しくなるとのこと。

私たちがBBQを楽しんでいる間に、西川奈緒子さんは木下さんにもう何年も牛を入れていない放牧地に連れて行ったのです。『おおー、ここの方がええやん。牛が嫌いな草も生えてないで!』とその美さん。

アンガスの、笹や野草の可食量は、和牛の15%に対して、80%もあるのだそうです。だから、野山に自生する野草や木の葉、木の皮までもモリモリ食べて生きることが出来るのです。ただ、これだけでは十分ではありません。あと20%程の餌が必要なのです。その20%を放牧地の牧草で補います。だから放牧地には、野草に負けないくらいの、牛が好んで食べる草を増やしてあげなければなりません。

西川さんの決断は早く、先ずは、あちこちに点在する放牧地を見て、良い草の生えている所に牛を移動させようと行動に移したのでした。

が…..

さて、どうやって一キロ以上離れた放牧地に誘導しようか?舗装道路を歩かせるのが一番簡単なのだが、車も通るし、糞もたれる。ならばやはり山の中を歩かせるしかない。この山の中には、3つの放牧地があり、牛を移動させるための道も作ってあるのですが、どうなっていることやら…西川さんは、恐る恐る一人で山の中を歩いてみたそうです。

山あり谷あり川あり、獣の足跡あり、倒れた巨木あり。いくら男勝りな西川さんでも一人では難しい作業です。最低でも前で誘導する人、後ろから追う人が必要です。小5の息子の学校が休みの日にするか、それとも夫の仕事の休みの日にするか、それとも一人で舗装道路を歩かせるか…… 結果として、ご主人に手伝ってもらって無事移動させたそうですが、それはもう大変だったようです。

脇道に入ってしまったり、元の放牧地に戻ろうとしたり、それでもマイペースで写真を撮ってる西川さんを見て旦那さんはイライラしっぱなしだったようです。(笑)

思った通り、そう簡単には行きませんでしたが、何とか2時間で2キロ先の放牧地まで全頭連れて行けたようです(冒頭の写真がその様子です)

次回の出荷(9月予定)が楽しみになりました。ジビーフツアーに同行してくださった朝日新聞の長沢さんが記事とともに動画をアップしてくださいましたのでシェアさせていただきます。

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