牛肉の流通は複雑なんです
公開日:
:
2013/12/08
雑記

1月の講演のために資料作りしていたら懐かしい写真がでてきた。日付が2004年だった。むかしの屠場でセリ後に落札した枝肉をトラックに積み込むところだ。
白衣を着用しているのはみなさん生産農家さんで、自分たちが育てた牛がセリおとされ問屋さんの車に積まれていくところを見守っているのだ。
手前から木下牧場の幸雄さん、その美さん、後藤牧場の喜雄さん、郁子さん、1人陰になってだれか分からないが松井牧場の信夫くんもチラッと見えますね。
こうやってセリ場まで足を運ぶ生産農家さんは稀で、ほとんどの場合は牛を出荷(牛舎までトラックが迎えに来て見送るまで)して終わりなんです。そして問屋さんから中卸業者へ、肉屋へと流通されていくのです。ここ数年は肉屋も時代と共に店舗数が増えるどころか激減しているので、中卸業者が直接飲食店と取引しているケースが多くなってきました。
当店の場合は、木下さんや後藤さんに枝肉の積み込みを手伝ってもらって、そのまま店舗の冷蔵庫へ運び、しばらく枝肉熟成したのち骨を抜き、精肉として販売します。生産者が自分たちが育てた牛がどのような味なのか?、、、当店に来れば買い物できるわけです。
じつはこれって珍しいことなのです。通常は、生産農家さんは自分が育てた牛がどこで販売されているのか知らないのです。だから自分の育てた牛の肉を食べたことがない生産者は結構多いのです。
問屋さん経由で枝肉は部位別にされて肉屋や飲食店へ流通されていきます。ブロックの状態もあればスライスされて納品されることもあるでしょう。JA経由になると余計にややこしい(苦笑)
いつだったか、生産農家さんの後継者ばかりが集まった勉強会で、自分たちの牛肉を持ち寄って食べ比べようということになったそうです。ところが、自分ちの牛肉がどこへ行けば買えるのか分からない。結局、探しきれなかった生産者も大勢いたそうです。もちろん、木下さんは私に電話一発でOKです。
一方、生産者の顔をウリにしているショップをたくさん見かけますが、実際に会ったことがないパターンがほとんどです。そういったことを仮想して見せかけられるのがネットショップです。しかし、これからはよりリアルに近い泥臭さがネットショップにも求められるのではないでしょうか。牛の肉を仕入れて売るということは、こんなに複雑で大変ですが商いを大きくすることなく、小さくて強い店を目指していきたいと思います。
関連記事
-
-
肉のカッティングによるかけひき
写真はランイチ(関西ではランプ)ですが、骨を外してランイチとシンタマ(関西ではマル)を切り離
-
-
A5もうまいけど僕はA2かA3がいいかな
久しぶりにA5の肉を食べた。焼かれてタマネギのジュレがかけられていたがわかりやすいA5だった
-
-
日々いろんな肉が入荷してきますがA5もあればC1もありすべてに命がありおいしくなってほしいと願うのです
とある牧場から出荷された近江牛ですがちょっと様子が変です。雌の50カ月齢で経産ですが肉にする
-
-
素材をいかにおいしくするかは技術と知識と感謝だと思うのです
熟成庫で60日を超えた経産牛のリブロースです。経産牛は骨が癒着していて関節に包丁が入りにくか
-
-
偽装は氷山の一角、信頼できるのはだれなのか
2011年より、経済産業省中小企業庁委託事業として公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所さんの依


















