近江牛熟成肉、本日解禁です
窯で焼く、紀州備長炭で焼く、これだけでもヨダレが出そうだが、とあるお店の窯で私が手掛ける熟成肉のサーロインが焼かれた日、、、衝撃的だった。
窯から立ち込める煙は、あきらかにいつも焼いている肉のものとは違う(料理人談)。何度も何度も料理人が鼻をクンクンさせながら臭いを嗅ぐ。そして金串に刺された熟成肉は30分程度焼かれたのだった。その間、料理人は火のあたる場所に肉を移動させながら、まるで肉を育てているかのように慎重に慎重に対峙していた。
味は私がどうこう言うまでもなく絶品でした。炭の香りが熟成香と重なってすごく濃い味わいに酔いしれました。コールドビーフがおすすめとのことで一塊を包んでもらい後ほど落ち合う友人のおみやげに。
お取引のご依頼をいただく場合、2通りあります。1つは私たちの取り組みに共感して背景まるごと商品として捉えていただく場合。もう1つは私が手掛ける肉を気にいっていただける場合ですが、こちらは産地は近江にこだわらず、私におまかせされることがほとんどです。
私自身も、近江牛がすべてだとは思っていないので、そのお店に合った肉をおすすめすることを最優先した場合、必ずしも近江牛ではないのです。鹿児島や宮崎産の和牛であったり、ときには経産やF1ということもあります。ただ、おいしさを高めるためにドライエージングさせるので、あきらかにおいしさのレベルは変わってきます。エージングの期間も店のスタイルによって30日であったり40日であったり変化させています。
たとえば、1ヵ月近く自店の冷蔵庫で保管される場合は、できるだけ香が弱いものを選んだりします。逆に仕入れペースが早い場合は、長期熟成で即使えるものを選ぶようにしています。
どちらにしても、現在ブームの“熟成肉”とは一線を画した発酵牛とでも呼ぶべきなのか、新しい価値観のおいしさを提案していきたいと思っています。
ながーく売切れておりました近江牛熟成肉、本日解禁です(→)
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