*

経産牛をドライエイジングしてみた

公開日: : 2011/10/07 熟成肉

20110801_1.jpg

この記事は8月2日に書いたものです。

今日でちょうど40日、ドライエイジングの経産牛です。

表面はビーフジャーキーのような色合いになり
指で押すとカチカチに乾いていて硬くなっていた。

ドライエージングにより水分は約20%程度抜けていて、
熟成前のずっしりとした重みは感じなくなっていた。

写真は、乾ききった表面を削ぎ落とした後の写真だが
肉質は粘りがあり、フレーバーな香りがなんともいえない。

熟成肉に関しては、熟成過程においてこれが正解というものはなく
勉強すればするほど奥が深い。

温度、湿度、風が重要なのは分かるが、
科学的知識と資金力、そして偶然の重なりが明暗を分けるように思う。

冷蔵庫も空冷式よりも水冷式のほうが菌が付着しやすいし、
とにかく試行錯誤で作りあげていくのが熟成肉だ。

空冷式の場合、やはり湿度と風の管理に投資は必要になりそうだ。

カビだらけの肉をみたとき、ほんまに食べられるんかいな・・・
と、一瞬引いてしまったこともある。

少し削っては生で食べ、香りのチェックをしながらお腹の心配をし、
さらに焼いては一喜一憂し、そんなことの繰り返しである。

私が肉屋に入りたての頃、冷蔵庫にはカビの生えた枝肉が
たくさん吊るしてあった。

常時2~3頭は在庫していたので、変色の早いバラのカッパなんかは
霜のような白カビが生えていた。

冷蔵庫内は、なんともいえない匂いが充満し
それが肉屋の匂いとして強く記憶に残っている。

いつからか、そういった匂いがしなくなったのは
先にも書いたが、冷蔵庫の問題かも知れない。

記憶を遡りながら科学的に検証すると思わぬ発見があったりして
熟成肉は奥が深くてまさしく温故知新の知恵である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

株式会社サカエヤ
◆近江牛の販売【近江牛ドットコム】
◆ホルモンの販売【ホルモンドットコム】
近江牛業務用卸
業務用焼肉のたれ

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

経産牛の熟成ウチヒラは赤身好きにはたまらない味だった

鹿児島県産黒毛和牛144ヶ月齢の熟成肉(部位:ウチヒラ)[/caption] 当店は、近江牛

記事を読む

満天☆青空レストランの反響

昨日は、朝から木下牧場、藤井牧場(写真)で研修を行い、夕方開催の肉Meets「IL GIOT

記事を読む

熟成肉は飲食店のイノベーションになりつつある

左側が経産牛のモモ肉(正確にはイチボ)、中央が近江牛ヒレ、上がサーロインという豪華な 組み

記事を読む

そむりえ亭、樋口氏が熟成肉を料理すると

熟成肉は、香りを楽しむ肉ゆえ、シンプルに塩だけで食すのが一番おいしい。 実際、私も家で

記事を読む

フランス産のCharolais熟成中

Charolais 11月5日に熟成庫に入れたので、ちょうど50日目になります。黒毛和牛な

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年7月
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031