黒毛和牛「経産牛」熟成肉、本日より再販しています

さて、仕事も終わったし帰りにサルティンボッカに寄ってワインでも飲もうかなと思っていたら、クロネコから電話が・・・
もう帰りますよね、荷物降ろし忘れてたのですぐに行きます、待っててください・・・。だって
長崎の綾部さんからだった。箱を開けると花房和牛のサーロインとモモが入っていた。同梱の血統書を見ると、平成10年生まれで私の好きな北国7の8だ。

ワインモードに肉が加わり、となればサルティンボッカに持ち込んで木村シェフに焼いてもらうしかない。満席で慌ただしく料理を作っている木村シェフに肉を焼いてくれなんて言いだしにくい状況ではあるが、持ってきてしまったものはどうしようもない。もちろん嫌な顔1つせず焼いてくれた。逆に珍しい肉に興味津々といったところだ。
カウンターからじっくり焼き方を観察すると、まずは肉を立てて脂面から火を入れる。ひっくり返して骨のついていた側面に火を入れる。次いで断面に火を入れ、裏表に焦げ目がついた頃に網をひいたフライパンに移動、フライパンに水を入れて今度はオーブンへ。蒸し焼きの状態でじっくり熱を入れるわけだ。

感想としては、以前に食べた綾部さんの花房和牛のほうが断然おいしかった。経産牛でも再肥育しているので肉質は柔らかくて問題ないのだが、少し水分を含みすぎていた。前回はドライエージングで肉を追い込んで水分をとばした分おいしくなったのだと思う。もちろんフレッシュでも十分おいしかったのだが、ドライエージングさせたほうが、味わい深く綾部さんの肉の良さが引き出せるのではないかと感じた次第です。
うちの熟成庫はなんでもかんでも菌が付くわけではなく、たとえば、近江牛の赤身が強いA3以下の肉や経産牛などはキレイにカビが生えるのだが、ホルスタインや短角牛はうまくいかないことが多い。
長らく売切れていた黒毛和牛「経産牛」熟成肉、本日より再販しています(→クリック)
ところで、来週からテレビと雑誌の取材が立て続けに入っていてちょっとバタバタしそうなのだが、メインは近江牛であり熟成肉なのだ。しかし、ある程度の説明はできるのだが、科学的に検証できていないところは説明しにくい。
先に書いたように、菌がうまく付く肉とそうでない肉があり、その原因を聞かれたところで肉に聞いてくれとしか言いようがない。ただ私が思うには、肉も人と同じように個性があって長所をうまく伸ばすことができればよりよくなるのではないかと思うのです。
私は熟成肉のことをお話しする時に「育てる」という表現をよく使います。通常は屠畜後、枝肉の状態で約10日程度冷蔵庫で寝かせてから肉になるのですが、熟成肉はここからさらに40日以上、専用庫で熟成させていくわけです。風と温度と湿度、菌をコントロールしながらおいしくなるように育てていくわけです。
コツなんてありません。すべて勘です。もちろん経験もあるでしょうが、だいたい肉をみればどうなるか、どうしてほしいのか分かります。長く肉を触っていると肉の癖がわかるようになるのです。別に私だけが特別じゃないです。肉の職人はみなそうだと思います。
私は人を育てるのはヘタクソですが、肉を育てるのは結構うまいほうだと思っているのです。
今日で40日目の経産牛の熟成肉、上手に育ちましたのでよろしければ(→)
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