熟成肉はフライパンで焦げ目をつけてオーブンでじっくりと
公開日:
:
2011/11/21
熟成肉
熟成肉の特徴はなんといっても独特の香り。
そこで気になるのがネットからご注文された場合、
届いた熟成肉を家庭の冷蔵庫で保管して果たして熟成香は消えていないか?
東京の友人宅へ送って実験してみた。
90日熟成、60日熟成、30日熟成の3パターンを送り
一晩家庭用の冷蔵庫で保管してもらった。
発送前は、90日熟成の肉は、ありえないほどの熟成香を放ち
牛肉とは思えないほどの枯れた味がしていた。
60日熟成の肉も程よいフレーバーで、30日熟成の肉は
微かに熟成香がした程度だった。
確認のために友人宅へ出向いてみると、保管状態は問題ない。
まず、90日熟成の肉だが、あれほど強烈な香りを放っていたのに
かなり弱い香りになっていた。
60日と30日に至っては、鼻を肉に近づけて思いっきり吸いこまないと
熟成香が確認できない。
本来なら、オーブンで温度を調節しながら火入れするのがベストだが
20名の方に試食してもらうので、時間の都合上、大型グリルで焼いてみた。
火を入れると、眠っていた香りが覚醒したかのようにブワッと漂ってきた。
経産牛のリブなので、本来ならば肉質は硬い。
しかし、長期熟成によって肉の繊維が崩壊され、肉質がきめ細やかでねっとりしている。
余分な水分も抜けているので、旨みが凝縮されている。
霜降り肉と違って肉汁に含まれる脂分がほとんどないので、後味が良く
この日は、焼きあげた肉にライムを搾って食べてみた。
20人もいればいろんな意見があり、90日熟成がおいしいという方もいれば
30日熟成が好みだという方もいた。
思うに、熟成肉は保存方法よりもやっぱり火入れだ。
有名レストランのシェフも参加してくれたのだがこんなことを言っていた。
普通は、肉を指で押すと、だいたいの火の通り具合がわかるのだが
熟成肉はまったく分からない。これは何枚も何枚も焼いて経験を積まないと。
そう言いながら焼き具合を指で確かめながら
あーでもないこーでもないと肉談議に花が咲いた。
料理のプロと肉の話をするのはじつに楽しくておもしろい。
しかしこのシェフ只者ではない。
肉が焼けるまで、ハモンイベリコベジョータを切り分けてもらった。
さすがうまいもんだ。
有名レストランのシェフも気になる熟成肉はこちら(→クリック)
家庭で焼く場合は、フライパンで焦げ目をつけてから
オーブンでじっくり弱火で20~30分程度ローストするのがおススメです。
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