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吟撰但馬系「プレミア近江牛」お披露目会

公開日: : 2012/06/14 イベント

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10年後の畜産業界を担うイベント

私は今回の吟撰但馬系「プレミア近江牛」お披露目会は、
そういう位置付けでみている。

自分たちで牛を育てて食べるという行為は
究極の食育ではないだろうか。

そんなことを、きたやま南山の楠本さんと前々から話していた。

以前にも同じようなことを書いたが、
牛は産まれて8ヵ月あたりまでは、粗飼料を中心に与えてそれ以降は
穀物飼料を与える。

その穀物飼料は、ほとんど海外品に頼っているのが現状だ。
日本の食糧自給率は40%を切っているわけだが、厳密にいえば牛肉は日本で作られているが、
穀物は輸入品だから、これは自給食糧とは言えない。

牛にサシを入れるために、10年ほど前からビタミンコントロールという技術が流行りだした。
私は技術だとは思っていないが、ビタミンを欠乏させてサシを入れるというやり方だ。

牛の肥育にはビタミン剤を与えるのだが、必須栄養素であるビタミンA剤をカット
することにより、意図的にサシを入れるのだ。

驚くなかれ、カットしない場合との差は歴然なのだ。

ビタミンコントロールを行った場合、Aランクになる確率は高く等級は4~5、
BMSは8以上になりやすいと言われている。

実際は、格付け基準が厳しくなってきているので、そのあたりは定かではないが
ビタミンAコントロールによって、牛の健康を損なうことも実際にはあるので理由はどうあれ
私は賛成しかねない。

そうやってサシを入れた牛肉が、いくらキレイな見栄えをしていても
おいしいとは思えないし、自信を持ってお客さまに販売することはできない。

冒頭にも書いたが、究極の食育は自分で育てた牛の肉を食べることだ。

利益もなにも考えずに、自分が食べるならということを前提において
2年前から、木下牧場さんでグラスフェッドによる飼育をはじめた。

自家産のサイレージ(粗飼料)を通常の2倍与えて、穀物飼料は与えない。
穀物の代わりに、地元でとれた米ぬかやおから、豆乳粕などを与える。

もちろん、ビタミンコントロールもしていない。
ただ、粗飼料をたっぷり与えて育てているので、穀物飼料で育てた牛と比較すれば
カロリーやタンパク質の量は違ってくる。

増体効率も明らかに劣るため、あまり大きな肉牛にはならない。

当然ながら、給与できるカロリーも少ないから、サシの量も期待できない。

それでいい。

飼料も水も環境も生産者もすべて知っている。
そして自分で食べる。

牛はもともと草食動物なので、自然のまま育てた結果として
サシがあろうがなかろうが、そんなことはどうでもいい。

おかげで、病気もせず、すばらしい毛艶で私が昔見たことのある
純粋な但馬の牛そのものに仕上がっている。

私は、10年後の日本の畜産のあるべき姿がこの牛のような飼育だと思っている。

7月19日、牛肉の新しい価値が生まれるイベントにぜひご参加ください。

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