切りたての新鮮な肉は暗赤色
公開日:
:
2012/05/03
雑記
写真のワインを購入したのだが、飲んだ時の味に違和感があったので
てっきりブショネだと思って飲むのをやめた。
10分ぐらいたっただろうか、もう一度飲んでみたところ最初に感じた違和感はなかった。
ブショネだと思ったのだが、どうやら違ったようだ。
よく考えればプロでも見分けがむつかしいブショネが
私なんかに分かるはずがない。
牛肉の場合も、今回のワインとよく似た現象が起こる。
味ではないが、切りたての牛肉は鮮やかな赤色ではなく暗い赤色なのだ。
切りたての肉は新鮮なはずなのに、暗赤色をしているため
注文したお客様が不安な顔をされて「色が黒いけど大丈夫ですか」と聞いてくることがある。
牛肉の塊から筋や脂を取り除くと、酸素に触れた表面は鮮赤色となります。
しかし、空気にふれていない内部は暗赤色なのです。
これは、内部の酸素が少ない部分におこる現象で 還元型肉色素という。
スライスした肉を購入して、表面はきれいな赤色をしているのだが
肉が重なり合っている部分が黒ずんだ色をしている。
こういった経験はだれしもあるのではないでしょうか?
こんな場合は、スライスした肉を1枚づつ皿に広げて放置しておくと
酸素型色素が増えて鮮赤色に変化していきます。
ときどき、牛肉が重なった部分の色について問い合わせをいただくのだが
実はこういうことが原因なのです。
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