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ジビーフと土壌の関係

生産者の元へは定期的に行くようにしています。料理人の方が生産者のところへ行く場合は目的があってのことだと思いますが、僕は目的もビジネス的なこともありません。ただ行くだけです。なにをしに行くかと聞かれても理由がありません。それでも、強いて言うなら僕が肉を手当てするときに感じることの答え合わせかな。

県内なら一人で行きますが、県外は毎回誰かお誘いして行きます。同行は料理人やライターさん、カメラマンなど食に関わる人たち。僕とは視点が違うのでおもしろい。

僕は牛のことは分からないけど、肉のことは分かります。逆に生産者は牛のことは分かるけど肉のことは分からない。だから協業なんです。

10年以上前になるかな。同じようなことをブログに書いたことがある。そしたら、そんなことはない、生産者で日本一肉に詳しい人がいる。と喧嘩腰でコメントしてきた人がいた。

そんなん知らんがな。って
僕は自分の身近を話してるだけなんやから。他の人がどうとかこうとか興味もないし、あくまでも僕の目線での話。あなたがそう思うならそれでいい。
てことをいま思い出しました。

さて、ジビーフ。
8年前と明らかに肉質が変わった。これは長年使ってもらっている料理人の方々も口を揃えて同じことを言う。僕は最初、それがなぜなのか分からなかった。
年に3回とか4回とか、ジビーフの地を訪ねて6年目くらいにようやく分かった。というか、自分のなかで納得できる答えが見つかった。

当時は100haの牧草地に去勢8頭雌1頭しかいなかった。これでは糞尿が肥やしとなる牧草が育たない。いまは100頭になった。仔牛もたくさん産まれている。牧草を食べ尽くすと次の牧草地へ移動する。こうして土壌が活性化していく。つまり、肉質の変化は肥沃な土壌が関係しているのではないかという僕なりの答えなのです。

僕は研究者ではないので、正解かどうか分からないが、生産者の奈緒子さんの話を聞いて、放牧地を見て、肉を触って、今回、中東さんと一緒だったので、料理や山や草のこと生態系の話を聞くと、やっぱり土壌かなと。

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