目利きとは、肉屋の仕事とは。


ライターさんにこんなことを質問されました。「新保さんは、生産者を限定してお肉を選んでいますか?、、それともお肉そのものを見て選んでいますか?」と・・・。
生産者を限定していたときもありましたが、いまは枝肉を目利きして買い付けるようにしています。どちらもメリットもあればデメリットもあります。生産者を限定してしまうと、良くても悪くてもその肉を使わざるを得なくなりますので意に反することも多々あります。ジビーフのように肉質がいつも安定していればいいのですが、和牛は血統が悪戯して予想もしないサシが現れたり、その逆もあったりで難しいですね。
写真は愛農ナチュラルポークのパテと手前は近江牛のマルシンですが、マルシンはA3で赤身の強いものを選びました。食感は柔らかくなく、かといって硬くもなく、ガシガシと歯に食い込む感じで、レアで提供してから余熱で香りが立つようなイメージです。発送直前に骨付きモモからシンタマを外してマルシンを取り出します。特殊なペーパーで包んでシェフの元へ届けるのですが、水分が多い場合はペーパーごと真空する場合もあります。
シェフとやり取りしながら好みをお聞きして、時々食事に伺わせていただいたりしながらドンピシャの肉を選ぶようにしています。もちろんそうそううまくいかないので日々修行のような感じですが、目利きとはこういうことだと思うのです。
だから、あのシェフが使っている肉を仕入れたいと問い合わせをいただいても、いろいろ質問攻めにしてしまうのです。フライパンで焼くのか炭なのか、塩はふるのかソースはかけるのか・・・こういうことも知ってから、シェフと相性の良い肉を選びたいのです。
私たち肉屋の仕事は仲人のようなものですからね。
関連記事
-
-
近江長寿牛(経産牛)のすばらしいこと!これこそ貴重とか希少というフレーズにふさわしいと思うのです
「幻の〇〇牛」ってフレーズをよく聞きますが、さすがに誇大表示だなと思うのです。そもそも幻って
-
-
もっと突き詰めた仕事をしたいと考えに考えた結果の移転なのです
なかひがしさんでジビーフ、もとい、野牛十兵衛でした。おいしいとか感動したとかではなく、しみじ
-
-
枝重390kg、20ヶ月齢で出荷の近江牛は僕好みですばらしい肉質だった
先日のセリで落札した近江牛。枝重390kgで20ヶ月齢での出荷は畜産関係者ならお分かりだと思
-
-
肉焼きの上達のコツは場数とセンス
あるイタリアンのシェフは、パスタはお湯の中で泳いでいるのを見ただけで茹で加減がわかるといいま
-
-
暑い夏こそ牛肉で体調管理
ここ最近、家で「牛肉」といえばステーキだ。 焼肉は、完全に外(BBQや焼肉屋さん)で食べる


















