*

料理人と食材の相性

公開日: : 2018/05/17 近江牛

って重要だと思うのです。良い食材だからおいしい料理ができるではなく、料理人と食材の相性がおいしい料理に着地すると思うのです。僕がお肉を選ぶとき、その方の料理を食べたことがあるかないかでは選ぶ肉が当然ながら違ってきます。良い食材だからではすまされないのが僕の仕事です。
 
例えばジビーフ。コース料理の中盤で出すのとメインで出すのとでは仕上げ方が変わります。京都の某店では料理の中盤で提供されているので水分を残しつつ熟成香をつけないようにしています。なぜなら熟成香が他の食材の邪魔をするからです。また東京の某店ではメインに使っていただいているため熟成香をつけて余韻を楽しんでもらえるようにしています。どのタイミングでジビーフを出すのかによっても仕上げ方を変えています。かと言ってそうそううまくいくものでもなく、肉は日々酸化していくので僕がここで重要視しているのは保存なんです。
 
数日前のこと。某シェフから「リブロースを送って」とだけ言われて、さて何のリブロースを送ればいいのかと・・・。手持ちのリブロースは7種類。シェフの料理を何度も食べているのでメインで使っても中盤で使ってもお客様の負担にならない肉で余韻も楽しめる肉ということで近江牛のフレッシュで少しサシが入ったA3のものを選びました。
 
そして昨日。メインは近江牛のウチヒラでリブロースはアスパラに巻かれて炭の香りを漂わせながら登場しました。僕が慣れ親しんだ和牛香が心地よく、なんとも贅沢で満足なランチタイムでした。

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

藤井さん違い

先週はフランスにいたので枝肉の買い付けができず、知り合いの問屋さんに一頭だけ買い付けてほしい

記事を読む

東京から札幌、そして本日国産飼料で育てた近江プレミアム牛がお肉になりました

21日は、MIIKUプロフェッショナルセミナー 食材学【肉】でお話しさせていただき、翌日22

記事を読む

近江牛考

たまに会社のHP経由で見積もり依頼がありますが、見積もりほど労力に見合わないものはないと思っています

記事を読む

6月17日父の日はおいしいお肉を食卓へ

頻繁に売れるものではないが、誕生日のお祝いや父の日によく売れるのが 写真の近江牛みそ漬けだ

記事を読む

目利きとは、肉屋の仕事とは。

ライターさんにこんなことを質問されました。「新保さんは、生産者を限定してお肉を選んで

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年12月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031