門外不出の平かしわ、果たしてお味の方は・・・
公開日:
:
2016/06/18
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FBに投稿したら興味を持たれた方がたくさんおられましたのでこちらにも。
写真はサヴール・ド・ラ・メールの山本シェフから。
私の周りで鶏肉を探している方、ほんと多いんですよね。料理人の方はもちろんですが一般の方も多いこと多いこと。私自身は牛が専門なので鶏に興味があるかと聞かれれば、まったくといっていいほどないわけでして、日常的にも鶏肉を食べることもほとんどなく、外食でも食べないので、まぁ、良い鶏がいればそのうち縁があるだろうくらいな感じで頭の片隅に記憶する程度でした。
個人的には柔らかい鶏肉はなんか気持ち悪くて、廃鶏のようにガシガシと歯ごたえがある鶏が好みです。一般的にはおそらく受けが良くないとは思いますが、私が扱うなら大地をしっかり踏みしめて育った鶏をと考えていました。
赤岩山の中腹からです。手前の小さな集落が西方寺平(写真は添田潤さんからいただきました)
さて、京都の北部に位置する西方寺平は、赤岩山(あかいわさん)中腹にあり、江戸時代の宮津藩と田辺藩の国境警備隊の村だったそうです。辺鄙な山奥にもかかわらず全軒が養鶏を営むことで三八豪雪などで離村ブームだった時期を乗り越えました。今でも雪の大い年は170センチ近く積もる事があるらしです。
12軒のうち半数くらいが愛農高校の関係者で、早くから村の将来に危機感を抱き新規就農、担い手の受け入れを開始していて、現在9軒のうち若手農業後継者がいる家は新規も含め6軒います。村の平均年齢も若く47歳位です。村のほとんどが専業農家で、積極的に他地域で耕作をする強者や村づくりの中心人物がいます。
平(だいら)かしわと呼ばれるこの地域限定の鶏がいるのですが、現在残る3軒の農家のおばちゃん世代が昔から肉処理をして近隣に配達をして生計を立てている根強い地域限定特産物です。ゆえに門外不出、村から外に出たことがない鶏なんだそうです。
平かしわの焼き鳥は地域のイベントで毎回すぐに売り切れるほど人気があります。ただし地域外の方が食べると身が固いので、みんな引くらしく、しかし噛めば噛むほど旨い肉は根強いファンがいるとのこと。消防団では必ず焼肉の後に平カシワを〆で食べてやっぱり平カシワウメーなーってなるんだそうです。
この平かしわ、愛農高校のご縁というか、了平が縁をたぐりよせたようなもので、食べてみないとなんともわからないので、5羽だけ仕入れさせていただいたのです。
来週、東京で料理人たちが集まる食事会があるので、まずはそこで感想を伺いたいと思っています。
平かしわをつないでくれた霜尾さんの畑
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