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サシは牛の個性という考え方

公開日: : 2015/05/03 雑記

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野菜は食べないんですか?… とよく聞かれますが、ちゃんと食べてますよ。どちらかといえば魚のほうが食べないですね。滋賀は海がないですからそんな影響もあったのかも知れません。いや、そんなことないか。だとすると親の影響かも知れないですね。

写真は、酪恵舎のリコッタサラータをいただいたのでアスパラとベビーリーフで。

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本日販売予定だったリブロースですが、肉色が濃くて熱を持った感じでした。たまにこういう肉があるのですが、私の経験では舌先に苦みが残るケースが多いのでどんなに忙しくても必ず味見をします。何パターンか焼いてみたのですが予想通り微かに苦みを感じました。味覚は人それぞれですから問題ない人もいるでしょうが、自分の舌を基準にしているので販売は躊躇します。このお肉は賄いとなりスタッフが喜びます。

なぜこういう肉色になるのか?… と畜時に牛が興奮したとか諸説様々ですが実際のところはよくわかりません。ただ、生産や流通の背景を知ったうえでおいしいかおいしくないかが重要だと思っています。そのためには、生産者と話し、牛を見て、自分で捌き、そして食べることです。

私はサシが強い肉はあまり好みではありません。これは年齢的に受け付けなくなったのではなく一昔前と比較するとあきらかに脂の質が低下しているように思うのです。サシを追い求めた結果なのか飼料によるものなのか実際のところは分かりませんが、例えばこんなパターンもあるのです。

木下さんの牛によく見られるのですが、ロースの断面は赤身が多くて格付けはA3と評価されたとします。骨を外して切り進めていくとA3どころかA5レベルのサシが現れるのです。これなんかは明らかに血統遺伝ですが、だからといってこの牛が悪いということではなく私は個性だと思っています。

赤身ブームも手伝ってどうしても需要は赤身にシフトしつつあります。しかしながら肉のおいしさは脂なのです。特に和牛は脂の旨味が余韻にもつながります。赤身肉でも霜降り肉でもそれぞれの個性を引き出すのが料理人の仕事だと思うのです。

なんかえらそうなこと言ってますが、じつは最近までサシの多い肉はどうしても苦手で赤身ばかり食べていたのです。で、あるシェフが「新保さん、サシが入るのは仕方ないですよ。ちゃんと育ててもらってのサシですからこの子の個性だと思いますよ。おいしくしなるように料理しますから」と・・・。

そして焼かれてでてきた肉は、脂っぽさもなく和牛香を纏(まと)った涙がでるほどおいしいものでした。少しだけ焼き方をレクチャーしていただき真似してみたのですが、結局はどうすればおいしくなってくれるかを一生懸命に考えている差だと思うのです。私は料理人ではないですから枝肉の状態でおいしさのピークを見つけるのですが、料理人は目の前の肉をおいしくすることを一生懸命やるわけです。

そう考えると、「牛肉と会話する」という表現を使う人がいますがなるほどなと思います。

 

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