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肉Meets in セトレマリーナびわ湖

公開日: : 2014/10/20 イベント

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10月15日に開催された肉Meetsは、セトレマリーナびわ湖を会場に宿泊開催となりました。平日で宿泊とあって参加者いるのかなぁと心配していたのですが、おかげさまで全室満席で食事のみの参加者もあり、大いに盛り上がりました。今回の肉Meetsは生産者トークライブと銘打って、牛肉はもちろんのこと、ワインや日本酒の生産者(正確には輸入元や販売元)の方にも来ていただき一緒に楽しんでもらおうというもの。

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2日間快晴のお天気に恵まれ日頃の行いを感謝しつつセトレマリーナを率いるホロニックの長田社長も参加で程よい緊張に包まれてスタートしました。全館貸切のため、ホテルスタッフもこの日のために半年前から企画して打ち合わせも数回行い、特に吉村シェフに限っては他の仕事が手につかないほどメニュー構成に悩まれたとか。さて、その成果はいかに!

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17時15分からミュージュクホールにて約1時間の生産者トークライブです。台本もなにもないので思いのままにしゃべるわけですが、すべて本音のため口の悪い私の話しはおいといて、ますは木下牧場の素敵なお話しから・・・

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ゆきちゃん、その美さん、たかちゃん、美奈ちゃん、それぞれ短い言葉でしたが想いは十分伝わったのではないでしょうか。すばらしい生産者に出会えて本当に感謝です。

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ホロニックの長田社長にもご挨拶いただき、そして滋賀に繁殖肥育一貫経営を根付かせた後藤牧場の後藤喜与一さんのトークライブです。これが長かった(笑)

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予定していなかったのですが、マッキー牧本氏もご参加いただいていたので、しゃべてもらはない手はないということで、急遽ご指名させていただきました。本当は1時間くらいがっつり聞きたい内容でしたが10分程度中身の濃いお話しをしてくださいました。

この後、ミュージックホールからバンケットに移動してお待ちかねのディナーです。

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吉村シェフの挨拶ではじまり、次いでこの日のワインを担当していただいた、ワイナリー和泉屋の新井治彦氏のお話し、こちらもおもしろかったです。

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新井氏のワイン哲学はいつ聞いてもシビれます。こういう機会でもなければ新井氏の話しはじっくり聞けない(いつも酔っぱらってるので・笑)ので非常に貴重な場となりました。そして今回のためにすばらしいワインをセレクトしてくださいました。もしかすると自分自身が一番楽しめるワインを選んだんじゃないかな。もちろん近江牛との相性バッチリでした。

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吉村シェフが高知出身ということで、藁焼きがメニューに加わりました。藤井牧場の近江プレミアム牛からイチボを厳選して、藁は木下牧場で収穫したもの。そしてこの日のためにカツオのタタキを焼く道具が高知から運ばれてきました。

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イチボはモモにしてはサシが入りやすいのですが、国産飼料だけを与えた近江牛のイチボは食感が滑らかで藁の香りが程よくついてとってもおいしかったです。そして、この肉に合わせるのはワインではなくて日本酒です。

近江プレミアム牛は、1頭につき1日7kgの酒粕を与えているのですが、これが食いつきが良すぎて原価オーバーだそうです。月1頭出荷ペースなので目をつむれる範囲ですが、全頭ともなると即倒産ですね(笑)

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与えている酒粕は福井の地酒“梵”で、販売元のクラビシュ(地酒.com)の佐野吾郎氏よりお話しを伺いました。佐野氏も驚いていたのですが、梵のひやおろしと近江プレミアム牛の相性が良すぎてちょっとビックリしました。梵の酒粕を食べて育った牛の肉を梵を飲みながら味わうと言うなんとも不思議で贅沢な趣向でした。

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前後しますが、1皿目は、近江プレミアム牛(藤井牧場産)のソトヒラを使った、ブレザオラと古株牧場のモッツァレラです。

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すね肉と近江シャモラブー自家製キッタラ

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牛フィレのポルチーニソースとリゾットミラネーゼ

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ウナギと自家製フレーグラのガンベレソース

こちらは私のわがままを聞いていただいて、吉村シェフが東京の鰻屋出身ということで、ならば鰻料理を一品加えてほしいとお願いして、わざわざ四万十から仕入れた頂きました。

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近江プレミアム牛(木下牧場産)のロース炭火焼

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メインは、近江プレミアム牛の内モモのベニス風蒸し煮とポレンタ

料理はこれだけではありませんでしたがすべておいしく楽し時間を過ごすことだできました。ホテルのスタッフも参加していただき、中には初めて木下牧場の肉を食べたというスタッフもいたらしく、ほんとうに良い機会を作らせていただいたと思っております。もちろん私を含め、生産者の方々にとっても、料理人と食べ手の声を直に聞けるという本当の意味での「お客様の声」を肌で感じることができ貴重な会となりました。

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吉村シェフがみなさんに感想を聞いて回る姿が印象的でした、なかでもマッキー牧本氏と長時間話し込んでいましたがとっても素敵な光景でした。

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この日の主役は肉だけではなく、ワインと日本酒も堂々たる主張をしていました。すばらしいワインと日本酒をセレクトしてくれた新井氏、佐野氏、やはりホンモノの目利きは食べ手を感動させますね。しかし、新井氏がいつも言ってるように「むつかしい言葉並べたって飲んだ人がおいしいと思った液体がおいしいんです」これが正解なのかも知れないですね。

少し会とは関係のない話ですが、先日テレビを見ていたら「幻の××牛」というフレーズでヒレをタレントが食べていたのですが(感想はいつものお決まりの文句・うまい、柔らかい、とろけるの三拍子)じつはこの肉、何度か仕入れたことがありまして。しかしながら私の口には合わなかった。牛が育つ環境を含めた生産者の背景も知っているのですが、幻という希少価値を生み出すかのような謳い文句に頭が洗脳されているのではないかとついつい思ってしまったのです。

しかしながら、これも私の好みではないだけで食べ手がおいしいと思えばそれがその人にとってのおいしい牛肉であり価値なのだと思うのです。

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作り手と料理人、食べ手が一堂に会することは畜産の世界では滅多にないことです。ワインの世界では海外から生産者を招いて楽しむ会なんかが開催されているのですが、畜産もこういった会が全国各地で行われると、消費者も今以上に選ぶ目が養われると思うのですが……。

私は安くて上質なものはないと思っています。高くてもそれは同じで見極める目を持たないと結局は価格に振り回されるだけだと思うのです。「高い=安心」というこではなく、情報過多の時代だからこそ正しい情報を身につけて商品選びをしないといけないと、肉Meetsを通していつも感じるのです。

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夜中3時過ぎまで語り明かした吉村シェフだったが、しっかり朝食の準備をしてみなさんをおもてなしていた。完璧などないけど居心地の良い空間で素敵な時間を過ごさせていただきました。ご参加いただきましたみなさま、セトレマリーナびわ湖のみなさま、ありがとうございました。

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