おいしい肉とは
公開日:
:
2014/08/07
雑記
左から大樹じゃがポーク前肢のパテ、イベリコの生ハム、サラミです。Le14e茂野さんの手作りですが、朝から食べたらダメですね。ついついワインを飲んでしましました。最近では行く店ごとにおいしいシャルキュトリーをいただく機会が多く、同じ食材でもシェフの個性がでていておもしろいなと思うのです。5坪~10坪程度の小さな店にはおいしいシヤルキュトリーとワインがあり、とどめはステーキフリットという店が増えてきました。ワイン同様、肉選びもシェフの個性がでていますね。
先日、数名の友人知人と大阪で肉を食べたのですが、こういう場合に必ず聞かれるのは「どう?味は・・・」つまり、おいしいのかおいしくないのか、まずは感想を聞かせてくれということです。
私が幼いころと違って、いまや日本中どこにいても牛肉は食べれますし、「おいしくない牛肉」を探すほうが難しいくらいです。どれもそこそこおいしいのです。安価なものから高価なものまでピンキリですが、用途によって使い分ければそれなりに楽しめます。
安価な食べ放題で近江牛や松阪牛のような味を求めることはないと思いますが、納得して食べればそれもまたおいしいのです。
多くの方が「硬い=まずい」「柔らかい=うまい」と思っているようですが、これは店側が肉の特性をしっかり把握してお客さんに伝えれば問題ないところです。たとえば、肉質がわりと硬めのソトヒラをグリルにしたものであれば、サービス時に「ソトヒラという部位は・・・」と特性を伝えれば食べ手は硬さを楽しむ余裕がでるかもわかりません。また、柔らかい肉が好みだと分かれば、違うものをすすめることだってできます。
お客さんが何を求めているかより、うちの店はこうだという考え方が色濃く反映されていれば、店主の好みに合ったお客さんが次第に増えていくと思うのです。
今年は11月までイベントが目白押しなのですが、8月8日はワイナリー和泉屋のハルさん主催のワイン会が浅草で開催されます。ワイン会なのでメインはワインであり、ハルさんファンが大勢参加するのですが、私の担当は当日のワインに合った肉選びです。
40日熟成の赤身肉を考えていたのですが、ワインのラインナップを見て急遽サシが入ったサーロインに変更しました。普通に食べると3切れあたりから重くなるのですが、50日間熟成させているのでまろやかな食感と風味が増しています。
肉だけを食べる場合なら選びませんが、ワインとの相性を考えた場合のセレクトです。当日の参加者が何を求めているのかはわかりませんが、ワインのおいしさが引き立つような肉ならみなさん満足して楽しんでいただけるのではないでしょうか。
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