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おもてなし溢れた傑作な料理はクレメンティアで

公開日: : 2013/09/28 近江牛, 熟成肉, 愛農ナチュラルポーク

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滝川クリステルさんが2020 東京オリンピック・パラリンピックの最終プレゼンで「お・も・て・な・し」をスピーチしIOC総会で日本中が歓喜の渦に包まれたのはつい先日のこと。

「おもてなし」に関しては、新しい言葉でもなんでもなく、接客業をしていればあたりまえのこと。できているできていないは別として、旅先での旅館やレストランでのおもてなしは記憶に残るものだ。おもてなしによって旅が思い出深いものになったり、逆に嫌な思い出になったりと改めて「おもてなし」を考えるいい機会となった。

昨夜は、とある勉強会の同期生が集まっての食事会だった。幹事が予約してくれた店はクレメンティアさん。15名の参加者があり必然的に貸切となった。

田淵シェフと内田シェフ、ワインサーブはエーテルヴァィンの佐々木さんで肉Meetsばりのフルキャストだ。カウンター越しに田淵シェフの調理風景がみられる。そして一皿ごとに佐々木さんが用意したワインの説明があり、料理をぐっと持ち上げる。もちろん、田淵さん、内田さんの料理説明も食材の背景が目の前に浮かぶ。これもまた「おもてなし」だ。

レストランでのおもてなしは、当然ながらサービスであることは間違いないのだが、食材を語れる人が目の前にいることが最大のおもてないではないだろうか。

たとえば、この肉はどこどこ産で格付けはA5です。・・・これはただの説明だ。今日入ったばかりのアルバイトでも言えること。食材をとりまく環境、背景を語れる田淵シェフが作る料理はこの日も最高においしかった。食後に赤身の肉をここまで極めた料理は初めてという参加者もいたくらいだ。

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料理名は忘れてしまったが、愛農ナチュラルポークのロースのなんとか(汗)

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田淵シェフお得意の木下牧場のウチモモを使った牧草焼き。手前のベビーコーンのようなものは、木下牧場で牛の飼料にしている淡海酢の粕だ。牛の肉と一緒にエサまでいただこうという大胆な発想。もちろんおいしくなければアイデア倒れになってしまう。

少し飼料の話しを・・・。輸入飼料に頼らない飼育をするために国産飼料探して探して、そしてやっとみつけた1つが淡海酢。みつけたといっても現物のままでは使えない。乾燥させて牛が食べやすいようにしなくてはならないのだ。このあたりは企業秘密で書くことはできないのだが、代わりにこの言葉を伝えたい。

「牛が食べているエサが私たちの体を作っているということ」

日本の畜産は輸入飼料なしでは成り立たない。とりわけ牛の肥育に必要なコーン飼料は米国の大企業が仕掛ける食糧戦争などと呼ばれている。それほど飼料は企業にとってはウマミがあり生活者にとっては(牛にも人にも)リスクが大きいということがいえるのだ。

話しを戻そう、、、この一皿には料理名がついていたような気がしたのだが、私がつけるなら「木下牧場」だろう。そのままでなんのひねりもないネーミングだが、牛の肉があり、エサがあり、牧草がある。一度でも牧場に行ったことがある人なら思い出すだろう、あの光景を。

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木下牧場の赤身肉、そしてドライエージングによる熟成肉、愛農ナチュラルポーク、私が手掛ける三種を食べられるのは京都でクレメンティアさんだけです。この一皿もまた「おもてなし」の心が溢れています。真面目な生産者が作った牛豚を、真面目な料理人が作るとこうなるという傑作をぜひ体験していただきたい。

 

 

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