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愛農ナチュラルポークは3月に4頭の出荷が決まりました

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弊社がフード・アクション・ニッポンアワードでプロダクト部門優秀賞を受賞した翌年、愛農高校は大賞を受賞した。

愛農高校のことは何度も書いてきているが、もう一度整理したい。
愛農高校(正式には愛農学園農業高等学校)は、全寮制で有機農業を教えている学校で、卒業生の就農率は45%、その多くが有機農業を実践しているというすばらしい学校です。

私が訪れる度に、先生や生徒たちと共に給食をご馳走になるのだが、校内自給率70%の農作物は自然に満ち溢れた味がして心が満足する。

そうだ、忘れないうちに先に大事なことを言っておかないといけない。

愛農ナチュラルポークの問合わせを多くいただいており、すでに3月は出荷がないことを数十名の方に電話やメール、メルマガでもお伝えしていますが、本日豚の発育状況を確認してきたところ、なんとか4頭の出荷が見込めそうです。ただ、体重が100kgに満たないと出荷を見送るので確実ではないのですがおそらく大丈夫だろうということです。
予定では3月中旬に2頭、後半に2頭、販売可能になった時点でメルマガ書きますので、よろしくお願いします。

さて、まずは子ブタちゃんの写真をご覧ください。
どうですか!可愛いでしょう。

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豚は、牛と同じく人工授精で種付けするのですが、愛農高校では自然交配を取り入れています。今日は運よくその場面に出くわすことに・・・。

初めて見るその光景に唖然としてしばらくは写真を撮るのも忘れてしまいました。
もしかしたら豚より私のほうが興奮していたのかも(笑)

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愛農高校は実習を重視しているため、雄の種豚1頭(手前の茶色い豚、ちなみに名前は茶々丸)雌豚10頭という小規模でやっている。

牛の場合は、繁殖農家と肥育農家というまったく別の経営体から成るのだが、養豚の場合は、繁殖から仔を産ませて肥育、出荷までを一貫して行っているケースが多い。

愛農高校の豚を最初に見た時に、あまりにもきれいなので驚いた。通常は密飼いのため豚同士が擦れ合って毛が汚れたり、それらがストレスとなり肉質にまで影響されるのだが、愛農高校の豚は、頭数が少ないことからノンストレスで伸び伸び育っている。

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通常、豚は尻尾をかじるのでカットするのだが、写真を見てお分かりのとおり愛農高校の豚はカットしていない。密飼いでないこともカットしない要因の1つではあるが、いかにノンストレスで飼われているのかがこの1枚を見ただけでもわかるというもの。

愛農高校は有機農業を基本としていることもあり、投薬なしで飼育している。
これも少ない頭数で密飼いしていないからできることであって、通常はそうはいかない。

豚に詳しい知人に聞いたところ、ワクチンを打たないと事故(死亡)が増えるそうだ。豚は牛とは比較にならないぐらい弱いので、規模にもよるが衛生管理と密飼いの影響で死亡するケースも多いようだ。そうならないためにもワクチンが必要なんでしょうね。

それならば密飼いをやめればいいではないかと簡単に思ってしまうのだが、豚舎の大きさの問題もあり密飼いせざるおえないのが現状だそうだ。豚の病気の多くはウイルス性のため、ワクチンは非常に有効で1種類のワクチン接種で事故が10%以上減るケースもあるとのこと。

ただ、ワクチンも抗生物質も投薬しなくても育てることは可能だが、ワクチン1本のコストが高く、それが価格に反映されないことから商売として成り立ちにくいのが現状のようだ。

このあたりは、私が取り組んでいることと良く似ているのですごく理解できる。無投薬で育てられればそれにこしたことはないのだが、投薬したほうが結果としてコストが下がるのであれば経営として優先させざるおえないだろう。結論として、養豚を維持していくためなら無投薬は難しいだろう。

愛農高校は、実習をベースに考えているからこそできることであり、本来ならばもっと高く値段をつけるべきなのかも知れない。しかし、私はあえて相場での適正価格と愛農高校の認知のために、ほんとうにおいしくて安全な愛農ナチュラルポークを販売することで愛農高校を応援していきたい。

今日は、業界紙の記者の方にも同行いただいたのだが、近江牛専門店で豚肉を販売するって抵抗ありませんでしたか、と質問された。

私がこの10年、生産者(牛飼い)と取り組んできたこととまったく同じことであり、牛が豚に変わるだけであって、なにも違和感はありませんでした。それよりも、安全なおいしい豚肉を共感してくれる方々に知ってもらうことのほうが大切であり、私自身がわくわくするのです。

 

 

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