*

レバー、ハツ、タン・・・魅惑の内臓料理

公開日: : 2018/11/23 店・料理人

職人が牛の腹にナイフを入れる。体内から湯気を出しながら流れ出る臓物。生命力の強さを物語るかのように脈打つそれらはリアルすぎる。しかし、生き物から食べ物に変わる瞬間を瞬きせずに見逃すまいと凝視する。2時間もすれば赤物(レバーやハツ)はギュッと締まり、触らなくても、食べなくても値打ちが分かる。

屠畜の現場に行くとなんとも言えない、言葉では表現できない何かを感じる。それが何なのかは分からないが目を背けてはいけないと同行の料理人も感じるのか発する言葉もなく、ただただ職人たちの流れるような仕事を見ている。

僕は内臓が入荷したらまず最初にレバーを見る。先日のレバーは久しぶりに興奮した。内蔵を見て興奮するなんてちょっと想像つかないかも知れないが思わず「これはすごい!」と言葉にでたくらいだ。

そして、、、イルジョット

想像通り、いや、想像を超えていた。僕の前に座っていた男性はレバーを食べてニヤけている。何等分かにカットした最後の1切れをじっと眺めながら消えていくのが寂しそうに口に運んだ。そしてまたニヤけた。

張りのあるタンの食感たるや!いやはや驚くことばかり。

ハツのサラダなんて・・どういう閃きなのか(笑)

この日は珍しくシェフも興奮していた。僕も興奮していた。この内蔵を前にして冷静でいられるはずがない。

ハラミのカツは繊維を感じながら歯で食いちぎる。

艶かしく濡れそぼるレバーからはじまり、タン、ハツ、ハラミ、アゴまで罪作りな食事会でした。

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

小さく強く

「女性の視点」とか「女性ならでは」という言葉はあまり好きではないのですが、ヨーロッパの肉屋で

記事を読む

ラッセ&セジール コラボディナー

ラッセの渡邉シェフが昨年に引き続き研修に来たのだが、ボスの村山シェフも来るというから急遽セジールでコ

記事を読む

焼肉は歩んできた人生そのものであり店主の人柄が味のような気がします

近江牛のマル(シンタマ)をじっくり火入れすること2時間半、お見事です!肉に味があるのでただ焼

記事を読む

生産者×肉屋×料理人

豚の頭を解体するLe14eの茂野シェフ。いやぁー驚きました。パリでの修行時代に6年だったか7

記事を読む

宮川順子先生のホルスのヒレを使った海苔牛カツ

Tボーンステーキを作るときに、どうしてもヒレ先(テート)が余ってしまう。これが近江牛なら店頭

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2025年11月
     1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    30