肉屋や料理人がカッコいい憧れの職業になるためのプロジェクトが始動します
公開日:
:
2016/07/26
メディア
次回のジビーフ(写真)は7月25日(月)と畜、地元の問屋さんが29(金)に引き取りに行ってくださって、8月1日(月)に小割(枝肉から部位別に分ける作業)してもらって翌日2日(火)に発送、6(土)にサカエヤ着の段取りです。てことで、8日あたりからお届けが可能となります。
しかしこのジビーフがもたらしてくれるご縁は不思議なものばかりです。なかなか一般販売するまでには至っていない現状ですが、少しづつ出荷頭数も増えつつありますので来年あたりは月1〜2頭のサイクルでいけるかなと期待しています。とは言うものの自然まかせのジビーフですから、種雄牛のタッキーに頑張ってもらうしかないのです(笑)
さて、和牛が不足している問題は繁殖農家さんの高齢化による廃業も大きな要因の一つですが、人材不足も深刻な問題になっています。どうやらジビーフのように先が見える話ではないようです。人手不足からやむなく閉店する飲食店もあるらしく、いったいどうなってしまうのかと不安が募ります。これからは、人手に頼らず、夫婦でやっていける規模の飲食店が増えていきそうな気がします。
ただ、暗い話ばかりではなく、人材育成に興味がある方はぜひご一読ください。
続きはこちら(⇨)
私がきたやま南山の楠本さんや孫さんと初めてお会いしたのはとっても忙しい12月のことでした。一通のメールをいただいたのですが、内容はおせちを販売するにあたりうちの現場を見学させてほしいというものでした。普通なら忙しい12月に見学などとんでもないことでお断りするのですが、なぜかOKしてしまったのです。まさかこのとき、これほど長く濃いお付き合いすることになろうとは予想どころか思いもよりませんでした。
語りだしたら時間がいくらあっても足りませんのでバッサリ割愛しますが、それから何年経つかなぁ。本当に親しくさせていただき、いつも私に学びの場を提供してくださっているのです。南山さんんとは、取り引きではなく取り組みを、コモディティ(ありふれた)な牛肉ではなく、生産者の想いも一緒に届けられる一皿のために、そんなことを小さく強くやってきました。もちろんこれからもいままでと同様に牛歩のごとくゆっくり確実に歩いていくつもりです。
この10年、畜産を取り巻く環境はがらりと変わってしまいました。同時に私たちの周りにいる「人」も変わってしまいました。それは、生産者しかりスタッフしかり、消費者しかりです。
生産者に関しては、実際に牧場へ行くだけでは本質が見えません。ここを勘違いされている方がすごく多いのですが、本当に想いを持って牛飼いをされている方にはある共通点があるのです。
スタッフに関しては、もうね、全国的に人材不足です。求人募集しても応募すらない状況です。やっと応募があったと喜んでもドタキャンあり、ようやく面接しても、いくらなんでもこの人は、、と採用に至らないことが多くあります。猫の手も借りたいからと言ってもだれでも良いわけではありません。
消費者に関しては、まだまだ「安全で安心して食べられて、しかも安くて美味しい」を求めている方が多いように感じます。良いものは安くはないですが、ちゃんと理解すればけっして高くないとわかるはずです。
そういったことを学ぶ場がそろそろ必要ではないでしょうか。ただ、一人ではなにもできません。同じ想いを持って同じ方向を歩んでくださる方と一緒に学べればと強く思います。今回、南山地下に完成する箱には、たくさんの夢が詰まっています。そして始動しだした人材育成プログラムは、若者たちに肉屋や料理人がカッコいい、憧れの職業になるようにと様々なカリキュラムが組まれています。
そして、生産者や飲食店と協力して、研修を終えた若者たちを受け入れてもらえる仕組みを作りたいと思っています。そのために一人でも多くの方の参加と応募、応援をお願いいたします!
関連記事
-
健康な牛の肉はサシ入りでもおいしいのです
撮影:中塚麿美[/caption] 10月の講演に向けて原稿をまとめていたのだが、資料を整理
-
南山BeOneプロジェクトは8月29日ニクの日のオープンに向けて着々と進行中
パリ14区のビストロ、Le Severoのウィリアムさんと牧場を巡ったときの1枚だが、この後
-
メディア掲載あれこれ
女性誌エクラから年4回発行の「MyAge(マイエイジ)」がおもしろい。美容と健康◎赤身肉&熟
-
明日23日AM9:30~テレビ朝日「食彩の王国」
残念ながら関西は放送されないようです。北海道も・・・だそうです。 関東のみなさま、テレ