骨から肉を外すという行為
写真がインスタント風ですがスマートフォンの仕業です(笑)
さて、若かりし頃はあんなに嫌だった骨抜きがいまは苦にならない。いや、かえって楽しいくらいだ。いま思えば若いころは力任せに骨を身からむしり取っていたように思う。牛さんゴメンナサイって感じだが修行先がかなりの繁盛店で毎日のように骨抜き作業があるわけです。やらされてた感たっぷりで本当に嫌だった。そんな気持ちで肉と向かい合っていたわけだから仕事も粗いわけです。ウデのハゴイタ(専門的でわかりにくいですね)のところからウワミスジを外すときに、やはり無理やり包丁を入れて自分の太腿を突き刺すという、何とも情けない失態があったり…
チマキ(すね)とヒレを間違えてミンチにしたり…めちゃくちゃです。でも、このときの経験がいまはすごく役立っているのです。嫌々でも踏ん張ってよかったと思っています。それとデキの悪い私を指導してくれた先輩にも感謝ですね。
モモの骨付き(写真上)は、フレッシュな状態でウチヒラを外して、数日後にシンタマ、さらにソトヒラを外し、最後にラムイチが骨付きで残った状態です。ここから30日程度吊るしておきます。肉がしっとりしてきたら骨を外してレストランへ送ります。
写真下のサーロインは近江プレミアム牛です。こちらはフレッシュの状態から骨を外してレストランへ送ります。日を追うごとに味が驚くほど変化していくのでそのあたりを楽しんでもらおうというわけです。ただ、肉をよく知っているシェフの元へ預けないと無意味に終わってしまいますので、生意気ですがだれかれと送るわけにはいかず、なおかつお金ではない一面もあります。いかに大事に扱ってくれるか。これに尽きるのです。
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