*

放牧で育った牛肉はおいしい

公開日: : 2012/07/26 近江牛

放牧.jpg

当店の牛の委託先である木下牧場では
和牛肥育では珍しい放牧を取り入れている。

牛舎で多頭飼いしている牛との違いは歴然で
まず、毛並みがサラブレッドのように美しい。

そして牛の顔だ。
ストレスフリーのためなのか表情が生き生きしている。

肉牛は経済動物であるがために、最小のコストで生産することが一般的だ。
不必要な運動による飼料コストを抑えるため、狭い空間に閉じ込められ
成体になる前の成長が遅くなった時点で屠畜される。

私が以前読んだ本にこんなことが書かれていた。

牛舎に閉じ込めて急速に成長させると白筋線維が多く作られるので
現代の食肉は色が比較的白い。

そして軟らかい。
その理由は、あまり運動しないこと、急速に成長させることにより
結合組織内のコラーゲンが絶えず分解、再生を繰り返しており、強い架橋が
生じにくいこと、そして熟成中に肉を軟らかくするタンパク質分解酵素が
多く含まれるためである。

肉の好きな人は、この数十年で食肉は味気なくなってしまったと
感じている人が多い。

Science的な見解のように聞こえがちだが、年配のお客様から聞く
「昔の肉はうまかったが今の肉は味がない」ということを思いだした。

おいしさを追求すると、血統や飼料も大事だが、育てる環境が
もっとも重要なのかも知れない。

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

牛飼いに必要なのは技術よりも夫婦円満なのかも

先週お肉になってくれたばかりの藤井牧場さんの近江牛ですが、久しぶりにドストライクです。こうい

記事を読む

熟成に理想的なA2の肉

WardPressの仕様が変わってから、どうにも使いにくくて更新も前みたいに頻繁じゃなくなってきまし

記事を読む

おもてなし溢れた傑作な料理はクレメンティアで

滝川クリステルさんが2020 東京オリンピック・パラリンピックの最終プレゼンで「お・も・て・

記事を読む

新鮮なミンチでハンバーグ

久しぶりにハンバーグを作った。内容は近江牛のスネと愛農ポークのウデ7:3。ご飯が食べたくなっ

記事を読む

プレミア近江牛、順調に育っています 

 昨年の7月19日に京都のきたやま南山さんにおいて、吟撰但馬系プレミア近江牛のお披露目会が開

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年4月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930