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愛農高校で豚のお産に立ち会う

たまたま学校を訪ねたらお産のシーンを目撃してしまった。床には血が・・・てことでモノクロで雰囲気だけでも。

たまたま学校を訪ね豚舎を覗いたらお産していた。さすがにカラーは血の色が鮮やかすぎるのでモノクロで雰囲気だけでも。

今日は愛農ナチュラルポークを使っていただいている取引先のオーナーとシェフを愛農高校へお連れして川上先生から取り組みや校舎を案内してもらった。その前に、生徒たちと恒例となった給食タイム。みなさん、ここでまず感動するんです。今日の食材はすべて校内産で、米や椎茸、なんと味噌まで作っているというから驚きです、校内自給率100%の給食です。

さて、明日からゴールデンウィークということで、多めに仕込んでおいた10頭分の熟成肉が良い感じで仕上がっています。肉の厚みが少し薄いですが、藤井牧場さんと後藤牧場さんの近江長寿牛熟成肉もすぐに販売できる状態です。小ぶりのためすぐになくなりそうなので、ご興味のある方はぜひ(
お手数ですが、備考欄に、藤井牧場、もしくは後藤牧場指定と記載ください。

GWのような繁忙期前には、各地で牛枝肉共励会が開催されます。牛枝肉共励会とういうのは牛肉のコンテストのようなもので、日本格付け協会の会員が審査し、BMS(霜降り度合)など各項目の総合評価で優劣(A5とかA4とか)を決めます。

最優秀受賞牛(チャンピオン牛)は、脂肪交雑の形状や分布状況が優れていて、枝肉の厚みがあり、ロース芯は大きく、バラにも脂肪交雑が優れていて、なおかつ脂が薄い。といったことが評価のポイントになります。

BMS(霜降り度合)は、1~12でランク付けされ、現在の最高レベルがA5-BMS12、つまりチャンピオン牛がこれにあたるわけです。

チャンピオン牛になると、それはもうすごいサシが散りばめられていて、セリ値も高額で落札されていきます。毎年11月に開催される、近畿東海肉牛連合共進会になると、各地のブランド牛が一同に会するので、さながらオリンピックのような感じです。

そこで入賞することが、生産者の目標であり、やりがいに繋がるのです。チャンピオン牛に輝いた枝肉なんか、まさしく芸術的なサシの入り方をしています。

近年、毎月のように各地で共進会が開催されているので、一昔前のように、チャンピオン牛が購入しにくいといった現象は少ないようです。売る側もチャンピオン牛だからといって高価格で販売するのではなく、いつもの価格で販売するような店が増えてきているように感じます。
もちろん、チャンピオン牛だと値打ちをつけて高額で販売する店もあります。

仕入れ価格は通常よりかなり高いわけですから、企業努力で価格を据え置いている店はお客様に還元しているということになります。

それはそれとして、私は実際に牛を肥育している生産者ではないのでチャンピオン牛にそれほど興味がなく、まったく価値を感じないのです。

格付けは芸術点であり、ボディビルに似ているように思うのです。ボディビルの競技ってもっとも美しい肉体の持ち主は誰かを競い合い、肉体を作るためにトレーニングと食生活が重要なわけです。

なにかの記事で読んだことがあるのですが、ある有名なボディビルダーは、朝から山盛りのどんぶり飯2杯と全卵8個を使ったスクランブルエッグ、朝食後はビタミン剤で栄養バランスを調整し、その後はトレーニング。プロティンなどのサプリも摂取。

昼食は再びどんぶり飯2杯に、メインは鶏の胸肉。脂肪の摂取も必要なのでミックスナッツも食べる。晩ご飯はどんぶり飯3杯に、大量の牛肉でタンパク質を摂る。

もちろん、ただたんに大食いしているのではなくちゃんと計算してのこと。こういった一見無茶のような食生活でバルクアップ(筋肉を肥大させる)させておいて、大会前には炭水化物や脂肪の量だけを減らすのだそうです。するとキレイな逆三角形で隆々とした体ができあがるというわけです。

牛の肥育は、ステージごとに飼料設計し、ビタミンをコントロールしながらサシを入れていくのです。そうやって芸術的な霜降り肉ができあがるのですが、セリ前の枝肉準備室で見る入賞牛はそれはそれはうっとりするほどキレイなのです。

しかし、肉は鑑賞するものではなく食べておいしくなければいけません。残念なことに、こういった評価に味はあまり関係していないのです。

血統や種別(雌or去勢)で味を予測する方もいますが、実際には食べてみないとわからないのがホントのところです。ただ、サシの入った霜降り肉はおいしさの反面、くどさは免れないのです。だってサシは脂ですからね。

豚肉の場合は、品種とエサ、環境で味が決まると言われています。愛農ナチュラルポークのおいしさは、品種やエサはもちろんのこと、少ない飼育頭数によるストレスフリーな環境が味に大きな影響を与えているのではないかと思うのです。

たまに取引先から愛農ナチュラルポークを熟成させてほしいと言われるのだが、基本的に私は豚の熟成はやらない。豚肉は鶏肉同様、アシが早いため屠畜後から最短で精肉にして食べたほうが断然おいしい。つまり新鮮なうちにということだ。逆に牛肉の場合は、屠畜後、しばらくは寝かせたほうが肉質が柔らかくなる。

さて、愛農ナチュラルポークでハムを作ってみたのでこれから試食です。6月頃には販売を予定していますのでお楽しみに~。

 

 

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