2013年、キックオフ
公開日:
:
2013/01/02
グルメ
お節は、知人の藤村屋さんにお願いして3年目になる。
特別豪華というものでもなく特に変わったものが入っているわけでもない。
いわゆるシンプルなお節だが、1つ1つに手が込んでいて丁寧な仕事をする料理人の姿がお節をとおしてみえるのだ。
藤村屋の八代目が、頑固な料理人を毎年口説き落として作ってもらうお節は格別で、失礼を承知で言わせてもらうと、百貨店やネットで大量販売されているそれとはまったくの別物なのだ。
1品1品、いわれを確認しながら、たとえば黒豆なら、まめに働くという語呂合わせからも元気で1年間働けますようにと心の中でつぶやきながらいただくと、さらに滋味深いというもの。
さて、一年の計は元旦にあり、会社の目標や個人の目標を立てる方が多いかと思います。
私も一応は、声にだしてそういうことをやるのですが、会社の目標はさておき、個人的には昨年以上に運動しようかなと思っています。
ところで、私が仕事をするうえで必要な道具といえば「包丁」です。
20代の修行中の頃には、毎日のように指を切っていました。捌き(骨抜き)で勢い余って自分で自分の鼠蹊部を刺したこともありました。いまだに寒くなると痛みがでます。
包丁は、私の場合、肉を切るために使いますが、角度を変えてみれば、人を守るためにも使えますし、人を傷つけるためにも使えます。
「経営」も同じだと思うのです。
人を幸せにすることもできるが、人を不幸にすることもできる。
力加減を間違えれば、私のように自分で自分を刺してしまう場合もあるし
サッカーに例えれば、強弱をうまくコントロールして蹴らなければ味方にパスも通らないし
ゴールもできない。
だから、ボールを持っている人間には責任があると思うのです。
パスをつないで、つないで、ゴールするという責任があるのです。
このパスをつなぐことで、人が幸せになるのか、社会がよくなるのか
そんなことを常に意識して行動し、自問自答し続けなければならないのです。
今日から初仕事です。
私の足元には1つのボールがあります。
2013年、キックオフのホイッスルが鳴りました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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