*

まったく新しい取り組みの結果は2年後ですが間違いなくおもしろい

公開日: : 2015/12/09 牧場・生産者

image

新しい取り組みを始めているのですが結果は2年後。今までは生産者と私、そして料理人という流れでしたが、今度は生産者から生産者、そして私と料理人という流れになります。つまり、まったく異なった飼育をしている生産者が協力しあって牛を造っていく(育てていく)という形になります。

富山県の酪農家のご協力を得てチャレンジしているのですが、この牛舎が素晴らしいのです。通常牛の寝床はおが粉ですが、生産者がアレルギーのため籾殻を使っています。排泄処理も理にかなっていて、牛の後ろに見える溝の下のベルトコンベヤーが走っていて、排泄物をかき出すとコンベヤーが一箇所に運んでくれる仕組みです。労働力の少なさを機械化でカバーしている好例です。

しかし、全国どこの牧場へ伺っても先行きが暗い話しか聞かないですね。ここ数年の高騰は子牛から枝肉に至るまで、いったいいつまで続くのだろうかと、そんな話ばかりです。だれも儲かっていないし得もしていないので、廃業する生産者も増えてあたりまえです。特に繁殖農家さんは高齢者が多く、ケガをしただけでも牛の世話が負担になりそのまま廃業というケースも少なくありません。

飼料も高く、じゃー自給すればいいじゃないかと思われがちですが、そうなると種が高い。実った稲わらを収穫するには機械が必要です。その機械さえベンツと変わらない価格ですからやってられないわけです。跡継ぎも期待できないですし、夢のある畜産を見せれなかって親の責任もありますが、それにしても大変な時代に突入しているのは間違いない事実です。

それでも、価値ある取り組みにおいしさが加わわることで私たちにしかできないおもしろいことをお届けできるのではないかと、そんなふうに思っています。ご期待ください。

 

 

 

記事が気に入ったらシェアをしてね

  • twitter
  • facebook
  • google+
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

L’asse村山シェフのジビーフのネックを使った煮込み料理は驚きの味だった

料理人のみなさんと様似の駒谷牧場を訪ねたのが昨年の6月でした。ジビーフたちが草を育む大自然を

記事を読む

おいしさの方程式って「商品+環境」だと思うのです

農家さん(生産者)との会話で、度々出てくる「うまい牛」というワード。「食べておいしい肉」にな

記事を読む

幸せな生き方をした牛はいい肉になる

ようやくジビーフの出荷が決まりました。GW前後のと畜が可能との連絡をいただきましたが、5月1

記事を読む

岡山・吉田牧場のブラウンスイスの経産牛(一産)と未経産牛計2頭入荷します

(撮影:吉田全作さん) 岡山県中央の吉備高原で放牧酪農とチーズづくりを行う吉田全作さん

記事を読む

マッキー牧元&新保吉伸のブリアンツァ会

携帯電話も繋がらない。野生の王国に人間が住まわせてもらっている。牛舎飼いの牛と放牧の牛はまっ

記事を読む

和牛・牛肉通販 近江牛.com

https://www.omi-gyu.com
仕事の奥深さ

本日から11月、しかし一年あっという間でなんか怖いですね。同級生ですで

所作

写真は、昨夜、BRUSTAで食べた近江牛ウチヒラ。西山さんはワ

今月のジビーフも2頭入荷しています

↑ はるか 今月も2頭のジビーフが入荷してきました。「はる

→もっと見る

  • 2024年4月
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930