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次回のGibieef再販が連休明けです

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3月に北海道様似の西川さんちでご馳走になったGibieef(完全放牧野生牛)のハンバーグは、これぞ肉!というぐらい口に入れた時のインパクトが強くて、かなり印象に残る食感でした。つなぎは使わずにGibieef100%なので、歯ごたえを感じながら楽しむことができました。好みはあるとは思いますが、柔らかいハンバーグではなくガシッとした重みのある味がちょっとクセになりますね。

ということで、一昨日から販売開始しましたGibieefですが、早々に売り切れてしまいました。その後もたくさんのお問い合わせをいただいていますが、次回の屠畜が4月末を予定していますので再販は連休明けになりそうです。今回の販売分はドライエージングに仕立てましたが、次回分は短期熟成(数日間寝かせただけの状態)での販売を予定しています。グラス臭が強いかも知れませんが、それも含めてお楽しみいただければと思います。

ところで、ここ最近、といっても3年ほど前からなのですがワインバーの取引先が増えてまし、10年前と比較すると当店のお肉を使ってくださる業種が変化しているのがわかります。10年前は取引先の9割が焼肉店でしたが、いまはイタリアンやフレンチ、ワインバーが9割を占め、焼肉店はわずか1割にも満たないのが現状です。

営業や広告は一切やっていないこともあり、新規取引はネット経由かシェフのクチコミがほとんどです。テレビや雑誌の影響も多少はありますが、実際に当店のお肉を卸している取引先に食べに行かれてからお問い合わせいただくケースが多いです。

最初は電話のやりとりが中心となるのですが、ここ最近は熟成肉に関する質問の多く、特に保存方法と焼き方を心配されるますね。焼き方に関しては、とにかくたくさん焼くことです。多くの肉を焼くことで特質が見えてきますし、たくさん焼けば焼き慣れしてきます。

今朝もGibieefについての問い合わせがあったのですが、Gibieefは赤身が強いのでぱさつきやすくデリケートさがあります。なので時間をかけてじっくり火を入れる方法をアドバイスさせていただきました。また、穀物肥育のグレインなんかは水分が多いので、強火で一気に焼いたほうがいいとか、肉の特質を見極めるためにも、やはり数こなすことしか上達の道はないかと思うのです。

とにかく焼きまくることですね。同じ牛のモモでも部位によって味が異なりますし、部位の中でも細分化すればもっと味は変化していきます。最終的に行き着くところは、素材の良さを引き出す焼き方になるのですが、これで完璧という終着点がないのが肉焼きのおもしろさだと思うのです。

9月に京都南禅寺の瓢亭さんで肉Meetsを開催するのですが、先日15代当主の義弘さんに肉を焼いていただきまして、いやはや驚きました。瓢亭さんの歴史は400年続いていますのでしっかり守っていくことが定めだとばかり思っていました。しかし、焼かれた肉をみて一瞬にしてその考えは覆ってしまったのです。めちゃくちゃ攻めてるやん!…てな感じです。

おそらくですが、料理人の方ってお客様のことだけを考えて料理を作っていると思うのです。お見送りする時に「おいしかったー!」というそれだけを聞きたいがための一生懸命だと思うのです。家庭でも同じで、ちゃっちゃっと食べて何も言わずに食卓を後にするよりも、おいしかったと声をかけるだけでも作り手のキモチってまったく違うんじゃないかな。

瓢亭さんで義弘さんと話していて感じたのは、お客様のことだけを考えて料理を作っているのではなく、常に料理を前進させながら伝統を守り、京料理の文化を継承するために努力しているんだなと強く感じました。見えないところでは人材育成であったり、会計であったり、店を守るだけではなくたくさんの使命をかかえてやっているんじゃないかと思うのです。

料理は足し算引き算の世界であり、自己アピールの場でもあり、お客様に満足してもらうためのものだと思うのです。そう考えると、店の大小ではなく、料理人はみな一緒じゃないかな。料理人が地域に根付いて旗を立てることの意味ってけっこう大きかったりしますね。

それと、いつも思うのですが、おいしい料理を作る人って、イケメンが多い気がするんです。そうじゃない人もいますが(笑)、、、けっこう個性的で味があったりしてカッコいいんですよね。

そういう姿に憧れて1人でも多くの若者が料理の世界へ一歩踏み出してくれたらいいのにな、といつも思っています。

 

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